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ななこのくつろぎカフェ

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20070926

乳がん撲滅願いカクテル


喜多容子さん
バーテンダー 「乳がん」の早期発見・早期治療啓発のための「ピンクリボン」運動に取り組むバーテンダーが、一杯に「乳がん」撲滅の願いを込めたカクテルを誕生させた。

 この人は、兵庫県出身でバーテンダー4年目の喜多容子さん。現在、東京・四谷の「ガスライト ホワイトホースセラー」で働いている。

 喜多さんがこの運動を知ったのは4年ほど前。昨年8月に上京するまで勤めていた神戸の店が、広く活動を呼びかけていたからだ。

 上京後は、仕事を覚えるのに夢中で月日がたった。今年5月にオーナーの酒向明浩さんの妻の3回忌があり、子ども2人を残し、乳がんで亡くなったことを初めて知った。

 喜多さん自身、中学生の時に保育士だった母親に先立たれており同じ境遇に心を痛めた。ちょうど、若手バーテンダーの技能を高めるための関東大会出場を意識していたころで、どんなカクテルを作ったら良いのか悩んでいた時でもあった。

 そこで意を決し酒向さんに「乳がん撲滅の願いを込めて、カクテルを作りたい」と話した。意外にも「おれもそういうカクテルを作りたかったが作れずにいた。やってみろ」という返事があり、背中を押してくれた。

 大会は予選を勝ち抜いた69人で競われ、喜多さんオリジナルのカクテル「ピンクリボン」は準優勝に輝いた。主にクランベリーの赤と生クリームの白でピンク色にし、りんごの皮でリボンをあしらったものだ。

 先月から食後のカクテルとしてメニューに登場した「ピンクリボン」は、少し体裁を変え、カクテルグラスにリボンを結んでいる。店内で乳がん予防運動があることを知らせ、その趣旨に賛同した人に募金をお願いし、特製のバッジを贈っている。募金は「乳がん」検診用のマンモグラフィー(乳房エックス線撮影)機器を医療機関に寄付するために役立てられるという。

 「まだまだ勉強中」という喜多さんは、主に接客係をしているが、「ピンクリボン」の注文があると、カウンターに立ちカクテルを作る。

 「日本人女性の20人に1人が乳がんになると言われている。もっともっと関心を高めてもらいたいし、1人でも多くの人に、早期に発見できれば完治が見込めることを知ってもらいたい」と力を込めて話している。

(2007年9月26日 読売新聞)


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