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今朝、新聞をひらいて思わず叫び声を上げた。
沼田曜一さんが亡くなったという記事があったからだ。 体調を崩しているとは聞いていたが、亡くなられるとは思っていなかった。 ショックである。 沼田さんとは、20年ほど前、岡山放送の歴史ドキュメンタリー・ドラマ「天平の王 道」で、初めて知り合った。岡山出身だというので、Sプロデューサーの推薦だっ た。 奈良時代(天平時代)の朝廷の話だが、遣唐使の吉備真備をやってもらった。称徳天 皇に左幸子、道鏡に観世栄夫、和気清麻呂に佐々木功という、かなり変わったキャス ティングで、ギャラクシー奨励賞を受賞したものだ。 沼田さんは、東映のヤクザ映画などで独特の味を出していた俳優さんで、前々から好 きだったこともあって、とてもいい仕事が出来た。 それからもちょこちょこと、テレビドラマやオーディオドラマに出てもらったが、そ の頃は俳優よりも昔話の語り部としての活動を始めていた。独特の語り口調での一人 芝居は、味があって好きだった。 去年は、ぼくが入院したりして舞台を見に行くことが出来なかったので、一昨年の9 月、中野でやった一人芝居「放浪の歌人・山崎方代の生涯」の時に久しぶりに会った のが最後になってしまった。 ぼくは「山崎方代」がどんな人か知らなかったが、その飄々とした生き様が沼田さん にぴったりでにしみじみと感動したものだ。(方代はマサヨではなくホウダイとい う、立派な男性であった) 一度だけ 本当の恋がありました 南天の実が知っております この詩情にうたれた。 久しぶりに撮る予定の映画にも一役買ってもらおうと思っていたので、こんなに早く 逝かれたのは、残念でたまらない。 心からご冥福を祈るばかりである。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.04.30 23:18:44
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