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長押 綴

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2012.02.26
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カテゴリ:.1次メモ
寂しさに耐えかねてロボットを開発した。
どこまでも私に忠実なロボットだ。

なんでも言うことを聞いてくれるそれは、けれどトランプなどの相手をさせた時勝つと妙に嬉しそうにしているのだ。ある日私はふと質問してみた。
「お前には心があるのか」
『自由意志はあります。プログラミングされた忠誠心の下にそれは存在します』
「お前はどうなりたい」
『あなたのように振舞えたらと思いますがそれが難しいことも知っています』
「では、お前には私がどう見える?その自由意志とやらでいくらでも自由に言っていいぞ」
『・・・・・・・・・解析不能。あなたにある指向性の元がわかりません』
「指向性?夢のことか」
『はい。何かを追い求めているように見えます』


やはりそうか。

「私はやっぱり、どこまでいってもあなたの真似しか出来ないようです、マスター」

ならば、研究室から出よう。たぶんこれが答えだ。
私は忠実なロボットにつけていたリミッターを外した。
あの人が私にそうしてくれたように。





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最終更新日  2016.12.16 12:11:18
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