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カテゴリ:🌾7種
秋の村には主人公が居ない。
個ではなく集団そのものが主役。 人物紹介もかろうじてお蘭さんと秋ヲといったリーダーが目立つ程度。 だからこそ冒険ものの中で定住と、凝り固まった異様な文化を表せる。 死なず笑えず殺せず放逐された彼女たちは、 死んで笑えず殺して管理された夏Aとある意味逆だった。 夏Aは多分旧支配勢力と近い。それに対する彼女らの立場はクーデターを起こす側。 クーデター勢力は裁判を、断罪を、ギロチンに代わるなにがしかを遂行する立場に立つ。 だけどその原動力が怒りである限り、断罪される側に想いは届かないんじゃないかとも思う。 秋の村はある意味徹底的に傍観者。だけど集団だからこそ、そして一度闇落ちしかけていたからこそ一度天秤が傾いたらどうなるのか分からない怖さがある。(とはいっても雨降って地固まるといった印象もあるけど) 冬の15年という極限も夏Bの落ちこぼれも夏Aの選抜も春のコネ問題とも比較的無縁で、だからこそ司法の要としてこれから機能していくとしたらどうなるのか気になる。 秋の人達と仲良くなっていきそうなのが ・傷の深さの前には万人平等なばんちゃん ・むつごろうな源五郎 ・「理解し合わなくていいんじゃない?」だった虹子 ・頭突っ込む花 ・皆の姉御牡丹さん ・かるーく振る舞えるまつりちゃん と「人類」に対しある程度平等な面子というのが面白い。バランサー。 よくも悪くも彼女たちは冷静で全滅しないためのバランスを求める人たちなのかなと思う。 だからこそくるみの体も新しい火種となりかねない子供でも、「生めると(そして育てられると)判断」したんじゃないだろうか。 安居・涼・要さんに限らずこれから人が増えたら、集団になればなるほど規則や裁判(大体は学級裁判レベルだろうけど)が必要になってくる。 問題提起するお蘭さん・お蘭さんを補佐する秋ヲ・名裁判官になりそうな朔夜の今後が気になるし、最初に「法律」に逆らったくるみ・流星・茜・刈田たちの視点ももっと見ていきたいと思う。 ワンクッション。 ただ一方で、今の所天秤ぐらんぐらんな安居とそんな安居にタイマン張った秋ヲのその後とか 昔の法律を暗記してる朔夜と、異なる法を植え付けられた特に涼とか そういった危なそうな人たちがバランスとれる関係になっていくのもちょっと楽しみだったりする(いつものモンペ)。 *** 3年間の小話や思い出話が読みたい…。 ノルマや体罰ができるまでに何があったかも。 田村先生の着想元も気になります。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2017.01.16 19:44:34
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