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カテゴリ:🌾7種
青空と卒業というと、いつも
「青空が似合う。ピュアで空虚」と称された夏Aを思い出す。 朝は少年時代の領域。 昼は青年時代の領域。 夜は卒業試験の領域。 ずっと彼らは次の朝に行けない。 ずっと夜を飛び続け夜を彷徨い続け消えることのない憎悪の炎と後悔の灯とかつての夢の残照を追って後ろから追ってくる満月から逃げ続けてきた。 ー逃げている限り、決着を着けない限り、終われないのに。 考えてみれば、 起→生まれるまで(夏Aの血縁上のコネとは)と、生まれてからしばらく(1000人程→100人) 承→なんだかんだで楽しかった成長期(先生に椅子壊されたり毒蛙逃がされたり貴士先生卑怯なり) 転→洒落にならない絞り込み(先生に校舎と地盤壊されたり猛獣逃がされたり貴士先生なますぎり) 結→「未来」 という世界で、彼らは何度も何度も「転」ばかりを思い返していた。 だから、彼らは「ちゃんと」結末に行く為の一言を言えないと、「終われない」。 起は元々知らされず(卯浪が実は言ってたのかもしれないけど聞き流され) 承は転の記憶と結びついて、俺Tの某悪役の言葉を借りるなら「大事な記憶と嫌な記憶が結び付けられたら、臆病な子はどちらも思い出すことができなくなってしまう」状態にされ、 転は後で何だかんだ危機感的な意味では役に立ったけれど、その時に 「承」で食べていた自分達の食事の肥料になったのが何だったのか知ってしまったり、 「承」でずっと一緒に居た友達と一緒に居たからこそ片方だけ生き残ってしまったり、 「承」で考えていなかった自分の責任を突き付けられて最初から手を出せなくなったり。 先生達にとっての結・卒業は未来だったけれど、 送り出せたら「幸せに暮らしました」にできるけれど、 「知りたいのはその先だよ」なわけで。 そこを夏A(特に「決断して合理的に殺す」ことが自分の役割と自認した涼)は 「もう誰も俺たちを裁けない」 「もう誰も俺たちを救えない」 というオチにしてしまった。そうせざるを得なかった。 けれど、 「裁ける人」≒秋、春冬 は居た。 「救える人」≒他チーム、安居にとっては夏B は居た。 だからこそ、自分の側から結びを作ることができた。 「ないなら、作ればいい」 だからこそ、彼らはちゃんと「卒業」を自分から言って、終わらせた。 ー青春時代の亡霊の死神。そうした意味で要先輩は必要だったんだと思う。 学生時代の彼らを最後に「消灯ですよ」するような存在として。 そして、新たな世界に踏み出す為に過去の呪縛を和らげ、代わりに負う存在として。 …個人的には、責任感とか、「お前が言うな」をちゃんと受け止め続ける人の方が好きなので 要さんには生き続けて、結びの象徴として存在していてほしいと思う。 *** それと、 夏Aの刷り込みの中で「舐められるな」が結構重篤なんだよね… 卯浪「調子に乗らせるな」成分+貴士「隙を見せるな」成分が主だろうか。 秋とはそういう意味で似た者同士。だからこそぶつかったのかもしれない。 安居が(特に逃避回避しようとした)花に対しマウント取ろうとしたのもそのせいがあるんだろうな。 だから安居と涼は「はーい馬鹿でーす」っていうような夏Bの行動にいちいち面食らってた。 それらはある意味、余裕の無さの表れでもある。 すっと揺らがず立っているだけでいいところを、相手の側に乗り出してしまう。 それだけ溢れ出すものを抑えきれないということでもある。 心の行き所、「オチ」つくところがないということでもある。 だから「ゴール」を見付けることは、夏Aにとっては世界を見つめ直す場所を、 舐められてもそんなこと気にせずに居られるような場所を、もっと大事なことを 見付けることにもなったんじゃないだろうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2017.02.22 16:44:44
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