040283 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

南海スレ@まとめサイト  2005

南海スレ@まとめサイト 2005

車両についての小話


10000系は1986年の「ローレル賞」を受賞しており、前後して9000系が新造されています。
10000系は「四国号」の後継にあたり、
一部座席指定車(社内ではグリーン車的なものと考えている)とするため
当時の主流のVMCとHSC-Dの足回りを採用しました。
(南海線初の本格特急という事もあって、あまり冒険をせず旧1000系の足回りを利用した事もある)
それが蓋を開ければ大ヒットとなり、今では南海唯一の特急貢献車となっています。
その後中間新造車も製造され現在にいたるのですが、
その新造車の制御装置はVMCながら限りなくMMCに近い構造になっています。

1000系ですが、これは当初9100系として企画制作された車両です。
したがって9000系と併結を考えて製造されました。
9000系の後継と考えて製造したのですが、制御装置の変更や当時はCI活動もあり
デザイン変更など諸事情で1000系と名前も変えてしまいました。
しかしながら電気連結器の線番は9000系と同じとし、併結が可能となっています。
(一部空調関係に支障があるみたい)
ですから10000系と1000系の併結は全く考えておらず、10000系は四国号の延長で
1000系は次世代一般車両と考えてくれれば解ると思います。

2000系は、21000・22000系の置き換えと考えていました。
21000・22000系と併結が前提で新造されていますので、制御装置が違ってもいいのです。
併結する際に足並みを揃える意味で「最高速度制限装置」(MSR)が取り付けられていましたが、
2000系のみとなった現在その装置は外されています。

余談ですが、7100系には密連・電連改造準備工事が行われています。
運転席を見て気づいた方もおられると思います。
また、1000系が入線する際に9000系を高野線へ転籍する計画もあったようです。



バブル期('90年前後)に乗客が増え車両増備の必要性が増したが
20m車は8200・9000系からモデルチェンジする構想が当時あり
具体的にその内容がまとまってなかったことから、高野線については17m車で増備分を賄うこととし
従来からある21000・22000系との汎用性を考慮した2000系を誕生させた。
高野線の橋本までの複線化・小原田検車区開設を数年後に控えており、
この時点では将来21000系の置換えとする必要最小限の増備が考えられていた。

ところが'92年に急遽、金剛に急行停車が行われ
17m急行への乗客集中から、朝ラッシュ時に連日5分以上の遅れが常態化する事態となった。
これが1年以上も続き対策を練る事になったが今更金剛の通過も出来ないため
2000系+22000系or更新2200系との相性が悪いことがダイヤの遅れを回復出来ない原因とした。
このため17m車を2000系に全て置換える事となる。

'95年に橋本までの複線化が完成、従来の計画では橋本迄20m車・山線は17m車とする計画が
旧ズームの置換えを2000系で賄った事により大運転2000系は相当数残り、朝は17m10連が誕生した。

本来なら老朽化していた21000系の置換え用として
山線での最低限度の増備であった筈の車両が、金剛停車の混乱の結果で
以前の17m車と同等の保有数を誇る存在となり
小原田開設や橋本までの複線化が完成した今では持て余す存在となってしまった。


© Rakuten Group, Inc.