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十二代 酒井田柿右衛門の向付。 柿右衛門の“赤”といえば、 戦前の教科書に載るほど苦心して出した色だと聞いたことがあります。 この柿の図柄は、代々にわたって柿右衛門のオーソドックスな図柄ですが、 各代、微妙に違います… 何代目が好みかは、人それぞれかわります。 それにしてもこの器… “柿”のが実るこの季節にしか出せない器でして、 平皿、小皿、向う付…etc とありますが、一年間はずっと、食器棚に眠っています。 この時季だけ、箱のひもを解いてお客様に料理を盛ってお出しするのです。 考えたら、いまどきのご時世、ぜいたくな話ですよね。 掛け軸にしたってそうです。 通年使えるお軸もありますが、ほとんどがその季節だけ。 一か月だけしか使えないお軸もあります。 日本料理を愉しむというのは、 ただ、料理を食べてお腹を膨らませればそれでおしまい、というわけではありません… 建築、庭、床の掛け軸、床の花、器、焼きもの、漆器、図柄、意匠… 会席料理の順番、着物姿の仲居さんの立ち居振る舞い、 四季の個性がはっきりした日本の季節感の楽しみ… どれをとっても、かけがえのない日本文化の結集を愉しむことですよね… お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011年11月06日 02時11分18秒
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