エンタメ＋物欲日記

NHK連続テレビ小説「ちりとてちん」の再放送を視聴中。
今ごろになってはまっております。

ちりとてちん（24週）「蛇の道はヘビー」



小草若ちゃん、自分に自信がないのに虚勢を張りつつ
「はてなの茶碗」の練習をしていましたが
ついに心が折れ、高座をすっぽかして失踪……。

その間に鞍馬会長が草若師匠の念願だった常打ち小屋の話を持ち出して
一門の一人が草若の名前を継いで襲名披露を行うのであれば
協力を考えてもいいと話す。


「草若師匠の名前を継ぐのは小草若に決まっている」
と主張する草々兄さんですが
行方も分からないのにどうすると、一門はもめ始め……。

草原兄さんは、草々兄さんに継げと言い
四草兄さんは、一番弟子でない草々兄さんでもいいのなら
自分が草若の名前を欲しいと言い張って聞かない。

四草兄さんはどう見ても隠れた理由があって言っているのは明らかなのに
兄さん方は気づかない。

私は、もめさせることで時間を稼いで
小草若ちゃんの帰りを待つ作戦なのかと思ったのですが
そうではありませんでした。


この兄弟弟子たちは、長い付き合いのわりには
相手のことを分かってないところがありますね。

まず、草々兄さんは、小草若ちゃんがどれだけコンプレックスを持っているか
どれだけ苦しんでいるか、
どれだけ追いつめられているかを
全く分かってない！！！

元々鈍感なヒトなので仕方ないですが……。

四草兄さんは勘が鋭く、想像力があるので、
いろいろ見えるんですね。

小草若ちゃんが草々兄さんに対してどれだけ劣等感を抱いているか。
落語でも負け、好きな女の子も持って行かれ
どんな気持ちでいるのかを。

四草兄さんには、そんな小草若ちゃんを歯がゆく思いながらも
肉親のように心配する心があるわけです。


小草若ちゃんが小浜をウロウロしているところを見つかり
「俺が行ってくる」という草々兄さんを止める四草兄さん。

最初は「行かん方がいいです」だったのが
「行くな！」
「あのアホのことを思てるんやったら行くな！」と
感情を爆発させます。

「草々兄さんに草若師匠の名前まで取られてしまったら
小草若兄さん、ほんまに死んでしまう……」

あのクールな四草兄さんがそう言って泣くんですね。
見ているこっちも号泣ですよ。
「ちりとてちん」は名シーンが多いですが
トップ10に入るシーンだったんじゃないかと思います。


傷心の小草若ちゃんは小浜で亡き父親の落語のテープを聞き
落語への思いを再確認。
急なトラブルで困っている若狭を助ける形で
檀上に上がり、みんなの笑いをとり、
芸人としての才能を見せつけるわけです。

小草若ちゃんが高座で号泣している時に
草若師匠がスッと助けに行ったのとオーバーラップしました。


ドラマを見てると小草若ちゃんの失踪はせいぜい何カ月って感じですが
本当は何年もたってるんですよね。
それを思うと、小草若ちゃんがようやく「落語」というふるさとに
戻ってこられたことに胸がいっぱいになります。

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