中之島公園の猫たち-SAVE THE CATS IN NAKANOSHIMA PARK-

その場所には
白い服を着た人たちがいる…

ニコニコ笑っていて
優しく話しかけてくれるけど
何だか、怖いことが起こりそうで…

後から考えたら
ちょっぴり怖かったけど
誰も、意地悪なんかしなかったのに…

なぜだか、毎回
行くのが憂鬱になる場所

マイペースな生活を送る「猫の部屋」の仲間たち
普段は、ちょっぴりわがままなことも
笑って許してくれることが多い
秘書たちはじめ、関係者の人たち

しかし…
仲間たちが駄々をこねても
唯一、誰も許してくれないことがあります
それが、病院行き

思えば、不妊去勢手術の日もそうでした
もちろん、健康診断やワクチン接種の時も…
体調が悪くなったら、なおのことです

洗濯ネットをかぶせられ
キャリーに詰め込まれる瞬間
毎回、思うこと…

『…絶対に、許してやらない』

もちろん、今は幸せに暮らす卒業生たちも同じ
特に、お家猫さんになってから
初めての病院行きは
ご家族の皆さんにとっても
一大事なのです

昨年、卒業を迎えた三毛猫モードさん
スヤスヤ眠れますようにとの願いを込めて
スーヤさんという美しい名前になりました

「写真は、居間でストーブに当たるスー美…
ふくふくと丸味があります
触りたいけど、近づいたら即逃げるので
離れたところで、同じように人間もゴロゴロしています」

「ねずみが好きらしく、一旦渡すと 猛然と飛び掛っていきます
”the 猫”という遊び方で
個人的には、この猛るスーヤが一番お気に入りです」

そのまま、丸ごとのスーヤさんを可愛がり
まだ、撫でられなくても
まだ、逃げられることがあっても
すべてを愛してくださっているMさんご夫妻
その愛情を一身に受けているスーヤさん

甘えたり、甘えられたりだけではなく
お互いが自立したような関係
そんなスタイルの生活を
これまた、お互いが楽しんでいるようなMさん家

メールをいただくたびに
とてもステキなお家だなと感じます

しかし、そんなMさんご夫婦とスーヤさんも
いちばん最初の病院行きは
かなり大騒ぎとなりました

健康診断やワクチン接種、爪切りなど…
だいたいは、どのご家庭でも
最初の病院行きを考えられる時期は
まだ少し、お互いに
緊張感や遠慮なども残っている頃

お家猫になった当初
サイレンのように鳴き続けていたスーヤさん
見守るMさんご夫婦も
さぞ大変だったことでしょう

それでも、一緒に暮らしていきたいから…
ずっと健康でいてほしいから…
Mさんご夫婦は、病院に行くことを決められました

何度も、スーヤさんをキャリーに入れようとトライ
しかし、あえなく失敗
挫折の連続…

やっと病院へ辿り着いたのは
決意されてから、約一ヶ月ほど後のことでした

「当日は大暴れしすぎて、ゴム手袋を瞬殺しました
病院について、様子を見ると
憐れなほどに緊張し、よだれを出していました」

「可哀想ですが、爪は切ってもらい
注射をして、放免と相成りました
始終、瞳孔全開です」

スーヤさんにとっても、Mさんご夫婦にとっても
大変な出来事でしたが…
これも愛情があるからこそ頑張れること

あれから、三ヶ月が過ぎ…
きっと、今ではスーヤさんも
Mさんご夫婦の気持ちが
少しはわかっているはずです

昨年、仲間たちのことを知る
すべての人たちが驚き、感動したのは…
中之島公園の猫たちの誇り
おばあちゃんの卒業

長生きしてくれるようにとの願いを込めて
DREAMさんが付けてくださった名前は
とわ（永遠）さん

ただ、野良猫生活も長かった16歳…
内臓系疾患はどうだろう
以前のように、口内炎は悪化しないだろうか

正直、体のいろんな部分に
心配はありました

でも…
すっかり馴れて、ゴロゴロ甘えるとわさん
病院に連れていくことが
逆に、とわさんの負担にならないだろうか
DREAMさんは、少し悩んでおられたようです

でも、とわさんには健康でいてほしい…
絶対に長生きしてほしい…
そして、健康診断を決意されました

「洗濯ネットに入れるときだけシャーっと言われましたが
あとは、すんなりキャリーに入ってくれました
血液検査、腹部のレントゲン
口の中の状態を診てもらった結果…
血液検査は、全く異常なし
先生も驚くほどの健康体
腹部のレントゲンも、特に問題は見当たらず」

「口の中の状態は、やはり赤くなっている部分があり
最後に残っていた上の牙も、グラグラになっていて…
かわいそうですが、二本とも抜いてもらいました」

「さて、牙を抜かれたとわさんは、
さぞかしヘコんでいるかと思いきや…
夕御飯もしっかり食べ、毛づくろいも丹念にして
夜食も、しっかり食べた後は
久しぶりに家中のお散歩に出かけて行きました」

「病院に行って、もう一ついいことがありました
私を「怖いところに連れて行った嫌なヒト」ではなく
「怖いところから助けてくれた信頼できるヒト」として
認識してくれたようで…
ぐっと信頼度が増したようです」

「そして、我が家のことも
「安心できる自分の家」としての認識を深めてくれたようで
へっぴり腰での歩き方が
普通の安心した歩き方に変わりました」





病院へ行くのが苦手だということ
きっとそばにいる人たちは
みんな知っています

それでも…
あえて病院へ連れて行こうとするのは
仲間たちのことが大好きで
心から大切だと思っている証拠です

「中之島公園猫対策協議会ＨＰ」 info@nakanoshima-cats.com
「中之島公園の猫たち」 nekomat@nifmail.jp

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