[恋人同士] ブログ村キーワード
もうすぐ5月も終わりだというのに
また最近、寒いなぁ…って
思う日が多いです
どうしよう…
もうみんなすっかり
夏毛になってきたのに
どうやら私は、夏と冬で
お顔と手足、尻尾の色の濃さが変わるみたい
冬のほうが黒っぽくて
夏は少しだけ薄くなるんです
「シャムちゃんは、どっちも可愛いぞ」
「そうそう、冬は冬でタヌキみたいで…」
…タヌキ
確かに、タヌキさんも可愛いけど
私、猫なんですけど…
私たちがいた公園には
いろんな毛色の子がいたけど
シャム系の子は珍しかったんです
バラ園には、私とコウイチ君
コウイチ君は途中でやってきたから
ずっと暮らしてたのは私だけ
でも、もっと前には
きっとシャム系の仲間も
たくさんいたんだろうな…
今は特徴が出てなくても
どうやら血をひいてる仲間もいるみたいです
タキシードちゃんの息子のココちゃんは
真っ白の子猫だったのに
大きくなるにつれて
頭とか背中に色が出てきたんです
シャム系の赤ちゃんは
生まれた時は真っ白なんですけど
徐々にポイントが出てくるから
ココちゃんにも
シャムの血がどこかで入ってるんだろうな
でもね…
私も仲間たちもそうだけど
自分の毛色とか、どんな種類が入ってるとか
気にしたことないんです
だって、普通に生活してるうえで
あんまり関係ないもん
私はこんな外見だから
すごく興味を持つ人たちもいるみたいだけど
それだけならちょっぴり悲しい…
私の性格とかを知って
好きになってもらうなら嬉しいけど
それに、彼のことだって
好きになってもらわなきゃ
私の大好きな彼氏
フクちゃんは純和風猫です
毛色は、白にキジ
しっかりした短毛だから
手触りが気持ちいいんだって
秘書さんたちは言いました
「うーん、相変わらず板前さんみたいだね」
「よっ、ハチワレが凛々しいぞ」
…なんで、フクちゃんが
板前さんなの
どうやらフクちゃんの手触りが
角刈り頭みたいだから
そこから連想して
板前さんなんだそうですが…
秘書さんたちって
板前さんの頭撫でたことがあるのかな
相変わらずフクちゃんは
鈍感だし、天然だし
ショックを受けるようなことするけれど
最近では私も
少しだけ強くなりました
少々のことではへこたれません
でないとフクちゃんとは
つき合っていけないもん…
フクちゃんって
遊びのスイッチが入ると
まわりのことが見えなくなって
ものすごく激しく走り回ったりするんです
みんなが順番を守って遊んでても
急にドドドーってやって来て
おもちゃ取っちゃうし
そして、またドドドーって
どこかに走って行っちゃうし
この間もそんなふうに遊んでて
フクちゃんは、ちゃんとまわりを見てなかったから
気持ち良さそうにお昼寝してる
くーちゃんの上に乗っちゃって…
そのまま、ふたりで
敷いてあったお座布団と一緒に
床に滑り落ちてしまったんです
「ああ…」
「自業自得ですね」
くーちゃんは、何が起こったのか
わからなかったみたいで
床に落ちてからも放心状態だったけど
フクちゃんは、お水のお皿をひっくり返しながら
逃げ出して…
「ああ…」
「私たち、えらい災難ですね」
そのまま棚のいちばん上にある箱に
飛び込んだんです
いつも、この箱には
だいたい誰かが寝ています
ビビちゃんとかハナちゃんとか
ももちゃんとか
…女の子が多いの
大抵、フクちゃんは逃げ込んだあと
そのまま誰かにくっついて
眠ってしまうから
いつも悲しくなってたんですけど…
もう慣れちゃいました
だって、いつものことなんだもん
この日、箱の中で眠ってたのは
大人しくて可愛いヒロコちゃん
急にフクちゃんにもぐり込んでこられて
ヒロコちゃんもびっくりしてたけど
やっぱり彼女も邪魔されるのに慣れちゃったのか
そのままジッとしてました
いつものように
私は、そんなフクちゃんの姿を見てたんですけど…
あれフクちゃんとヒロコちゃんって…
「アンタたち、似てるよね」
「ヒロコのほうが目大きいけど、ハチワレ具合とか似てる」
毛色も同じ白とキジだし
お目々の色もハチワレも同じ
私も似てるって思いました
でも…
ヒロコちゃんはフカフカで
板前さんじゃありませんからね
フクちゃんと一緒にいると
いつもこんな調子です
いつになったら
少しは落ち着いてくれるんだろう…
たまには、ゆっくりお話しながら
ロマンティックな雰囲気にもなってみたいです
いつでも私のそばにいてほしい
私だけを見ててほしいな…って
思う日もあります
私だって女の子ですから
いろんな理想はあるんです
でも…
おっちょこちょいのフクちゃんには
女の子のそんな気持ちが
わかるわけはないし
ましてや気の利いたことなんか
できっこないから
理想と現実は
果てしなく違うけど…
それでも私にとって
フクちゃんと一緒に過ごす時間は
やっぱりとても幸せで
優しく穏やかな気持ちになれるんです
「やっぱり表情が違うもんね」
「シャムちゃんをこの顔にできるのは、そこの板前さんだけか…」
だって自然に
こんなお顔になるんだもん…
ありがとう、フクちゃん
ずっと大好きだからね
「中之島公園猫対策協議会HP」 web@nakanoshima-cats.com
「中之島公園の猫たち」 nekomat@nifmail.jp
怖がりで臆病だったシャムちゃんを変えたのは
おっちょこちょいで天然なフクちゃんの明るさでした
鈍感で乙女心もわからないフクちゃんですが
シャムちゃんは、それでもフクちゃんのことが好きなのだと思います
シャム系と純和猫のカップル
とてもお似合いですよ
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