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ミシェル・ゴンドリー、レオス・カラックス、ポン・ジュノ
3人の監督が、東京という街を舞台に、それぞれの世界を描いたオムニバス映画。 私は、この3人の誰かのファンでもなく、彼らが作った映画が特に好きというわけではないのだけれど。 出演者も好ましいし、東京生まれ・育ち・在住者として、彼らが「どんなトウキョウを描いてくれるのか」かなり前から楽しみにしていた 『TOKYO!』 オープニング(エンディング)のアニメは「いかにも」で、「ち。プロトタイプのTOKYOかよ」と、一瞬冷めたのだけど。 中味の3本は、しっかり個性的で、それぞれ興味深かった。 3本の順番も、これで良かったと思う。 好き嫌いでいえば「嫌い」なのに、インパクトが強く、視覚的にも「残ってしまう」2本目が、最初にきても最後にきても、辛かっただろうなあ 一本目『インテリア・デザイン』(ミシェル・ゴンドリー) 主人公のヒロコ(藤谷文子)は、恋人のアキラ(加瀬亮)が撮った映画の自主上映のために、友人を頼って上京してくる。貯金も部屋も仕事もないのに、車一つで狭い友人宅に転がり込む・・・大胆な行動だ。 他にもかなり大胆な行動をする割に、友人の言葉を気にして、自分の存在意義について思い悩んだりする。 そのちぐはぐさが、わかるような、わからないような。 作品中で上映される、アキラが作った映画が面白い。 マニアックというか実験的な映画で、ちょっとした皮肉がこめられているような。 ヒロコと異なり、精神的にかなりタフ(鈍感?)なアキラがこういう作品を作るというのも、なんとも。 最終的には、ファンタジック(不条理?)な展開になり、ヒロコは「自分の居場所」を見つける。 この居場所が、個人的にかなり羨ましい 私も●●さんに●●●●たり、●●●たい・・・ 二本目『メルド』(レオス・カラックス) 「メルド」とは。 マンホールからいきなり登場し、好き勝手に行動して道行く人々を恐怖に陥れては、またマンホールから地下道に戻っていく、謎の怪人。 片目は白濁しており、ヘンな方向に曲がったヒゲを持ち、不思議な言葉を話す。 花と紙幣を食べ、独自の思想、行動規範を持っている。 ある日、地下道で旧日本軍の手榴弾を見つけたメルドは、街でそれをばら撒き、結果的に大量殺人者として逮捕され、裁判を受けることになる。 一連のニュースを伝える無表情なニュースキャスター、メルドの言葉を理解するフランス人弁護士、裁判で明らかになるメルドの「日本人憎悪」、メルドを断罪する人々と支持する人々。 それぞれが、何かしら比喩的意味を持っているようなのだが、それがどういうことなのか、はっきりした答えはない。 最後もスッキリとはせず、「次はニューヨーク」と、メルドの出没予告がなされる。 「メルド」役、カラックスファンにはお馴染みのドニ・ラヴァンの怪演ぶりに、「あーなんかヤダヤダ」と思いながらも惹き付けられてしまった。 アングラ的怪人といい、仏哲学がベースにありそうな癖のある内容といい「イヤヨイヤヨも好きのうち」なんだろうか 三本目『シェイキング東京』(ポン・ジュノ) 一人暮らしの家で、10年間引きこもり生活を続けている男(香川照之) モノは多いが、すべてがきちんと管理され、整然と並ぶ本、トイレットペーパー、ピザの空き箱などは、美しくさえみえる。 毎週、ピザをとる男だが、配達人と目をあわせたことは一度もない。 ところが、ある日、配達にきた女性(蒼井優)が急に倒れてしまう。 ちょっとしたキッカケで恋に落ちた男だが、再び彼女に会うためには、外にでなくてはならなくなった。 10年ぶりの「屋外」に出た男が見たものは・・・閑散とした街。 物語は単純で、淡々としていながらも、小技が利いており、好きなタイプの作品だ。 「進んだ」時代の話に思えるのに、妙にレトロな家や電話機。 彼女の身体に描かれたスイッチ。 指摘される「マチガイ」 引きこもる人々に対する、引きこもり度数の説明。 ピザを配達するロボット。 そして・・・「ゆれる」トウキョウ。 最後の方でアップになる、蒼井優の表情が、ドギマギするほどに美しく、物凄く良い。 今までにも、数多くの映画で彼女を見てきているけれど、「ナンバーワンショット」だと思った。 監督の意図はわからないが、タイトルの「シェイキング」は、地震にかけて「恋とは、自分の土台がグラグラに揺れ、崩れ落ちるほど衝撃的なこと」だといわれているような気がした。 三人三様の「トウキョウ」、十二分に楽しませていただきました
Last updated
Sep 5, 2008 02:54:42 PM
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