カテゴリ:教育、子育て、自転車旅行
風景を焼き付ける。
風景を目に焼き付ける。 風景を心に焼き付ける。 風景を心の大切な、柔らかいところに焼き付ける… 焼き付ける、という、意図的なことではないのだろう。 ひっそりと、それでも、心踊るような風景… これまでにも、たくさんの場所で得てきた… 踊るような心を抱いて、展望台をあとにする。 灯台の近くまで行けるはずだ。 遊歩道に戻る。 灯台は突端にある。 近づいていくにつれ、遊歩道が木のトンネルになる。 空を遮る木々の合間からこぼれる陽の光が、まだら模様に足元を照らす。 木漏れ日だけの薄暗い道で、空気だけが明るい。 弘法大師の爪書岩。 大師が「南無阿弥陀仏」と彫ったといわれる岩。 そんな足摺の七不思議、というのも転がっている。 ふっ、と眺望が開けた。 そして、広場。 芝生とはいえないような疎らな草と、乾いた土の広場。 ソテツや椿などの低木が、そこを囲んでいる。 広場の真ん中にポツンと… “足摺岬灯台” の木標。 その後ろに… 真っ白な、 真っ白な、 雲よりも真っ白な、 足摺岬灯台… ソテツと椿を手前に従えて、 後ろの空は限りなく青い。 白い灯台が青い空に映える… 青い空が白い灯台に映える… 息を飲むような風景だ。 海は見えないけれど、 息を飲むような風景だ。 灯台の真下まで歩いていく。 スリムな胴体の両側に細長い薄い三角のウイングを付けたような、独特な姿の灯台だ。 白い外壁にそっと触る。 ツルッとした冷たい感触… 見上げる空はさらに青い。 中には入れない灯台。 広場に戻る。 ちゃりこと灯台と木標を写真に収める。 ちゃりこが私と灯台と木標を写真に収めてくれる。 灯台は私達を無言で見下ろしている。 木標でさえ、私よりも一メートルは背が高い。 青い空と白い灯台を心の大切な柔らかいところに焼き付けて、私達は広場をあとにした… お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2013年11月14日 06時01分28秒
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