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スコシフシギな世界-藤子・F・不二雄ブログ

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2010.04.22
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テーマ:お勧めの本(7171)
NHK教育の「こだわり人物伝」で
藤子・F・不二雄先生の特集の
第4回(最終回)が放送されました。

今晩(21日)の第4回は
書きたいことがいっぱいあるので
ゲストの岡田 斗司夫さんのお話は
次回、書く予定です。

■ ゲストは岡田 斗司夫さん

藤子・F・不二雄 NHK こだわり人物伝 SF短編 岡田斗司夫 少し不思議

「新世紀エヴァンゲリオン」などで知られる
アニメ会社ガイナックスの、元社長の岡田さんです。
今回の特集は「S 少し F 不思議」 SF短編です。


■ SF短編 「流血鬼」

藤子・F・不二雄 NHK こだわり人物伝 SF短編 流血鬼 1978年


今日の日記は、私が
若き日に、苦しむほどの混乱を引き起こした
「流血鬼」を紹介したいと思います。

中学生の時に初めて読んだ時
最後のページで、あまりのショックを受けてしまったため
身震いして、鳥肌がゾッと立ってしまいました…
「怖い」とか「恐ろしい」というレベルを超えていて
宗教や哲学を大きく超えた本作は
あまりに精神的ショックが大きすぎました。


 < ストーリー >

日本、そして世界中に
ウイルスが広まっていた。
地球上の人間は、ほとんど吸血鬼になっていた。


■ 「ハアハア」と息を切らしながら走る少年
藤子・F・不二雄 NHK こだわり人物伝 SF短編 流血鬼 主人公


■ 少年は自分を守るために、吸血鬼を刺す…
藤子・F・不二雄 NHK こだわり人物伝 SF短編 流血鬼 杭で突き刺す


■ 家に戻ってくると、両親は倒れていた…
藤子・F・不二雄 NHK こだわり人物伝 SF短編 流血鬼 両親

吸血鬼にかまれると、意識を失い
しばらくして、目を覚ますと吸血鬼になるのだった。
両親は、吸血鬼にかまれていた。


■ 悲しむ暇もなく、吸血鬼が少年を襲ってくる!!
藤子・F・不二雄 NHK こだわり人物伝 SF短編 流血鬼 母親


■ 家を飛び出しても、町には吸血鬼だらけだった
藤子・F・不二雄 NHK こだわり人物伝 SF短編 吸血鬼の集団


■ 吸血鬼を殺す人間は、流血鬼ではないのか…
藤子・F・不二雄 NHK こだわり人物伝 SF短編 流血鬼 吸血鬼 テーマ

少年に、ヒモで縛られた女の子は
幼なじみの女の子であった。
少年は、心を鬼にして、彼女を縛り上げる。
彼女は、幼なじみとはいえ、吸血鬼になってしまったからだった…


ここからが本作のテーマです。
このような世界にいたら、私たちもきっと
吸血鬼の息の根を止めていることでしょう。
必至になって、我が身を守ることでしょう。

人の生き血を吸う吸血鬼は、文字通り「鬼」ですが
吸血鬼を殺す人間も、血を流す「流血鬼」ではないのか…
それが、本作の重く苦しいテーマです。

「吸血鬼は悪魔だから殺してもいい」
私たち人間は、このように考えるかもしれません。
さて、人間も吸血鬼も、共に(医学的には)人類であり
お互い、生きたいと思っています。
吸血鬼は生きる権利はなく、殺されて当然なのでしょうか。
ウイルス感染や、かまれることによって、生まれ変わってしまう
吸血鬼は、まぎれもなく「元は人間」なのです。

吸血鬼を殺して、血を流す流血鬼(人間)であるよりかは
人を殺したりはせず、「血を吸うだけ」の吸血鬼の方が
良い生き方であり、良き存在ではないですか?
人間はやめましょう! 吸血鬼になろう!!

そんな結末で終わるのです。
大人になれば、同意はできなくとも、解釈は可能です。
ですが、ランドセルをおろしたばかりの少年(私)には
受け止められるはずもなく、大いなる混乱に陥ってしまったのでした。
当時の私は、ノイローゼの一歩手前でした。
精神的病をしばらく背負いました。


■ まさに価値観の変換です

藤子・F・不二雄 NHK こだわり人物伝 SF短編 岡田 斗司夫


「流血鬼」や、他の短編にも共通しますが
F先生が投げ掛けた「価値観を問う」作品なのです。

子供の頃には「精神的な混乱」だったものが
大人になってみると「感動を超える深み」に感じ取れる
スコシフシギなSF短編は、読むたびに考えが変わる
そして、多角的に読める、偉大なる傑作なのです。


■ ミノタウロスの皿
藤子・F・不二雄 NHK こだわり人物伝 SF短編 少し不思議 ミノタウロスの皿

価値観の逆転といえば…
人間の立場が全く反対になってしまう
「ミノタウロスの皿」も、恐るべき、思考の変換でもあります。

牛の姿をした者が、人間を食べるという星が舞台です。
地球では、人間が牛を食べるのが普通のように
「ミノタウロスの皿」では、人間が食用として
食べられるのが普通であり、しきたりである星だった!!
だから、少女も、食べられることを誇りにしていた…

これは、12/23の日記で紹介しました。


■ オマケ SF短編3作

藤子・F・不二雄 NHK こだわり人物伝 SF短編 見開き 幸運児 大予言 光陰

番組で、マンガの見開きが、ぱらっと出されました。
右奥は「光陰」、左奥は「大予言」、手前は「幸運児」です。
所要時間、約2秒。早押しクイズに出れますかね?(笑)

因みに、「大予言」は2/4の日記
「幸運児」は2/8の日記で紹介しました。
「光陰」は、まだ書いていません。


■ 箱舟はいっぱい (1974年)

藤子・F・不二雄 NHK こだわり人物伝 SF短編 箱舟はいっぱい

こちらは、1/16の日記で紹介しました。


ゲストの岡田さんの語りは、素晴らしかったです。
後日、遅れて紹介します。スミマセン、岡田さん。


■ 「流血鬼」は、小学館のSF短編集2巻に収録されています


藤子・F・不二雄少年SF短編集 2巻





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Last updated  2010.04.22 06:01:04
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