#1964 結局小動きの本日の相場、反省会です
小動き、と読みました本日の東京市場、値幅60円ほどの小動きとなりました。三空に売り向かった方が多かったためか、相場は日中を通して弱めに推移したのですが、引け間際にピンと跳ね上がり、結局プラス圏で引けました。本日の日経平均の終値は 18,163.61の+14.09(+0.08%)。絵に描いたような小動きではありました。私のポートフォリオ銘柄も小動き。トヨタは、終値7,730の変らず。トムスエンタテインメントは終値404の+3(+0.75%)と、変動の範囲内です。週初追加仕込みをいたしましたマーベラス・エンタテイメントは終値39,900の-100(-0.25%)と続落。連れ高期待、と注目しておりますGDHは、本日67,000の+5,000(+8.06%)と、ストップ高となっております。マーベラスの連れ高、しないものでしょうかねえ、、、 為替は円安が継続中。現在のドル円は123.68、ドルユーロは0.7469、これから計算されますユーロ円は165.59と、ユーロも歴史的高値圏にとどまっております。日曜日のこのブログでご紹介しました、戸田山和久著「科学哲学の冒険」を引き続き読んでおります。同書の中で著者は、「『電子は実在する』というのがこんなにも難しいとは」、と書いているのですが、これはそれほど難しいことでもないように思うのですね。19世紀に盛んに行われた研究テーマのひとつに、真空放電がありました。低圧のガスを封入したガラス管の両端に高い電圧を印加すると、ガスの種類に応じていろいろな色の光が出まして、これはネオンサインなどに利用されていますし、そのスペクトルは原子の構造を知る手がかりともなりました。管内の圧力を低下させますと、陽極付近が緑色に発光します。ドイツの物理学者、ヒットルフは、発光しているガラスの前面に物体を置くと、影が現れることを見出し、陰極から何らかの放射線が出ているものと考えました。この放射線は「陰極線」と名づけられたのですね。その実体が、実は、電子であるわけです。陰極線、カソード・レイの言葉は、CRT(カソード・レイ・チューブ)でおなじみですね。ブラウン管とも呼ばれるこの装置は、陰極線を磁場、電場などで小さなスポットに収束し、これを走査しながら前面に塗布された蛍光体にこれをぶつけることで絵や文字を表示する装置でして、巨大化することで生き延びた恐竜のごとき存在、真空管の末裔でもありました。それはともかく、影といいますものは、物理学におきまして何物かの存在を知るための一つの定石です。なにぶん、影は遮蔽物と同じ形をしており、遮蔽物を動かすと影も動きます。従って、遮蔽物と影との間には因果関係があることは明らかで、原因たる遮蔽物から結果たる影に、何らかの物体が因果的作用を伝達している、と考えるしかないのですね。これは、陰極線の場合もそうでしたし、「科学哲学の冒険」に述べられている、「ラジウムから出る放射線が密閉したフィルムに鍵の像を形成したので放射線の存在が明らかとなった例」もその一つですし、旗ざおとその影の関係もその一つなのですね。影ができるという現象は、目に見えない物体以外でも目にすることができます。例えば、雨の降り始め、車が止まっていた地面は、その部分だけが乾いておりますし、ケーキに砂糖を振り掛けるとき、型紙で模様を付けることもありますし、ガラス窓にクリスマスの絵を描くとき、型紙を当ててスプレーを吹きつける、なんてこともよく行われるのですね。遮蔽物と影があるとき、その間を通過する何らかの物体が存在するはずである、という考え方は、さて、アナロジーでしょうか。互いに孤立した系の間には、因果関係は存在し得ない、という原則は、受け入れても良い原則のように思われるのですが、さて、どうでしょうか?これを受け入れるのなら、電子は存在する、と物理学的にはいえると思うのですが、、、もちろん、物理学的に存在する、ということと、人の存在と無縁に存在する、ということとは別の話、ではあります。なにぶん、物理学は人の存在と切り離しては存在しえませんし、電子という概念もまた、人の脳の中に形成された概念です。人の存在とは無縁に存在するものは、人にそのような概念を生じせしめる原因が存在する、ということであって、それを人は電子と呼んでいる、というわけです。もちろん、人がそれを電子と呼んだ瞬間に、それは人の存在と無縁ではなくなってしまうのですが、、、