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幅広い年代の生徒が集まる夜間中学校を舞台に、挫折や苦境から立ちあがる人々を描いた山田洋次監督の『学校』という映画は、文字が読めなかった田中邦衛さんが演じた「イノさん」がとても印象深かった。
西田敏行さんが演じた主人公の先生のモデルになった、松崎運之助(みちのすけ)さんのお話を聴いてきました。 『生きることと学ぶこと』という演題で、夜間中学の生徒たちのこと、学ぶこと、自分の生い立ちを語って下さいました。 終戦の年、満州から引き揚げの途中、母が子ども(兄)を亡くし、その後に難民の収容所で松崎さんは生まれたそうです。 長崎にたどり着いてからの暮らしは、父親が家を売って出て行ってしまったため、年の離れた弟妹との母子家庭、間借りの極貧その日暮らしだったという。 毎年誕生日になると、母親の前に座らされ、生まれた時の話しを聞かされたそうです。 満州のどこで生まれて、そのころどれだけの人が死んでいったか。その人たちのお余りをもらって、命をつないできたと。みんなに助けてもらって、励ましてもらって大きくなったことを忘れてはいけないよ。あなたが大きくなったら、そういう人に対して、社会に対して必ず返していかなければならないよ、と。 だから、誕生日は命がけで産んでくれた母に感謝する日だと、ずっと思ってきた、と。 以前、映画評論家の淀川長治さんも同じ「誕生日は母親に感謝する日」と言ってました。年輩の方は、本当に感謝するということを知ってますね。 夜間高校、夜間大学に通い、教育実習で行った夜間中学の生徒たちの勉強に対する意欲、態度、感受性に心を動かされ、自分も仲間に入れて欲しいと27歳で先生になったという。 学問とは、自分が問い学ぶことだという。 夜間中学の生徒は学びたくて学校に来るので、仕事で遅くなったりするけれども休まないとか。 貧困の母子家庭の生い立ちや、10代から80代まで同じ教室で学ぶ生徒たちの人間味あふれる言葉や行動の話しは、涙なしには聴けませんでした。 毎回講演後には色々な質問が出るのですが、今回は誰も手を上げなかったし、すぐに席を立てなかった。 自分を振り返り、学ぶことも生きることも、ちゃんとして来なかったと思う。なんだか恥ずかしい。 松崎さんという方は偉大な人だ。育てたお母さんも素晴らしい。 [講演・落語]カテゴリの最新記事
山田監督の「学校」シリーズは大好きでした。大竹しのぶさんが出ていたのが、一番好きでした。
へ~、あの西田さんが演じていた先生のモデルになった方なのですね。 ぬくぬくと「さあ、勉強しなさい!」と準備万端で学んでいるものは、なかなか「勉強できる環境にあること」を感謝することができないんですよね。私もそうだし、息子もそうです。 ただただ「勉強しなさい!」と叱るのではなく、このようなお話を息子にしてやる方が良いのかもしれないな…と思いました。 (2011.11.24 16:05:19)
学校シリーズはいい映画でしたね。
大変恵まれた環境に置かれ、最高学府の東京大学を出ても、100億円もギャンブルで使うティッシュ王子には、お金がなくて学校に行けない人の苦しみなど感じることも出来ないのだろうな、と頭をかすめました。 松崎運之助で検索すると「ラジオ深夜便」という番組のユーチューブがありました。前編後編の二つに講演と似たような内容があったので聴いてみて下さい。 (2011.11.24 17:58:03) │<< 前へ │次へ >> │一覧 │コメントを書く │ 一番上に戻る │ |
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