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カテゴリ:栃木県
毎度のごとく喫茶編と併せてお読みいただければと思いますが,酒場篇は今回は宿泊した足利のみとなります。今回の小旅行では主に栃木―足利―佐野を巡ったのですが,総じてどの町も酒場が少なかったというのが印象として残っています。町の規模は回った順番で当たっていると思われますが,幸いにも宿泊地の足利が飲み屋の数は多かったように思われます。栃木の町にも居酒屋と風俗店が集まる地域がありましたが,極めてまばらでとてもハシゴできるほどはなさそうです。佐野となるとそれこそかなり寂れていて駅からすぐに昔は酒場が立ち並んでいただろうという名残のある通りもありましたが,現役で店をやっているとなるとかなり広範囲に点々と散らばっているようでした。そういう意味で宿泊地を足利にしたのは正解だった気がします。なんて実は楽天トラベルで安いホテルを探すと小山のホテルばかりでかろうじて足利のホテルが1軒あるばかりなのでした。
さて,栃木をじっくりと散策,足利はさっとひと巡りして,喫茶店に立ち寄った後,足利駅前のビジネスホテルにチェックインします。M氏はくたびれたということで,ホテルにて休むとのこと。しからば独りで足利の夜を堪能することにします。部屋には佐野の旨い店を紹介したお散歩MAPが置かれていたので,それを手に再び町に出ます。 地図に従い町を歩くと線路に沿って呑み屋街があります。仕舞屋となった店舗も多いもののかろうじて呑み屋街といっていい程度の店舗はあるようです。マップでお勧めの「居酒屋 一水」はお休みです。元祖ソースかつ丼の「まるや」はくいだおれ人形などの店頭の様子が気に入らずスルー,相田みつおゆかりのお店という「なか川」は相田みつおが嫌いなのでこれまた素通り。「鳥の巣」という店はなかなか渋い,枯れた味わいのある店に思われたので暖簾をくぐることにしました。案の定というか,やはりよい雰囲気の居酒屋さんです。カウンター席だけの酒場らしい酒場もいいですが,たまにはこういうカウンター,テーブル,小上りと用途に応じて使い分けのできるお店は店の造作に変化があって楽しいのです。チェーン店居酒屋はこの発展型ということになるのでしょうが,やはり年季という面ではるかに酒を呑みたくなる気分にさせてくれます。都内に居酒屋は数多いのですが,こうした居酒屋らしいお店は少なくなった気がします。うきうきした気分と客のいないテレビの音だけが耳に入る静けさにしんみりした気分になるのとが入り混じって何とも言えない静かな興奮が湧きあがってきます。これこそがぼくにとっての旅の醍醐味だと感じます。新聞を読むともなく眺め,思いがけずおいしい焼鳥を食べながらお燗酒をすするのはたまらなく旅情を感じさせてくれます。 さて,次なる店を目指そうと「鳥の巣」に入る前すぐそばの店に目を付けていたのですが,早くも店仕舞いしてしまったようです。しからば目の前にある「勉強亭 本店」にお邪魔しましょう。屋号に「勉強」とはなんともヘンテコですが,店の構えを見る限りは典型的な食堂兼居酒屋のようです。店に入るとテーブル席がずらりと並び,奥には小上りもある家族連れ1組だけがじっくり腰を据えて呑まれています。品書きを眺めるとからりこシューマイなるものがあります。そういえば栃木には肉を使わないで,玉ねぎと片栗粉だけが原材料のシンプルなシュウマイがあって,ソースをかけて食べるということをテレビで見たことがありますが,どうやらそれのようです。当然,これを注文,期待したほどのコクがあるわけではありませんが,もっちりとした食感はソースとよく合っておいしかったのでした。当然ながらソースかつ丼などの食事の種類も豊富でかつては三世代とか四世代の家族連れで賑わったのではないかとその様子を想像しながら酒を呑みほしたのでした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2014/02/10 08:37:14 AM
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