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カテゴリ:北区
困ったときの東十条頼みということでまたもや飽きもせず東十条にやって来たのでした。この夜はO氏と待合せて呑みに行くことになっています。ただ待合せの時間には到着できないとの連絡あり。さて,どうして時間を潰したものやらとひととき悩みますが,立ち止まって悩んでいるのはどうも性に合いません。北口改札前で一瞬,崖上に進むか,崖下を行くかを迷ってしまったものの,距離も近くて到着の連絡が入っても即駆けつけられることから崖を上ることにしました。随分久しく行っていない「みとめ」にでも行ってみようかという気になったのでした。良心的な価格で良質なとんかつ定食を食べられることでことに知られる「とんかつ みのや」などの飲食店が並ぶ通りを進むと軒先で天ぷらを揚げているお店がありました。たまには天ぷらでもつまみながら一杯やるのもよかろうと早々に心変わりして暖簾をくぐったのでした。
窓越しにテイクアウト用天ぷらのショーケースに並ぶ天ぷらを見てもごくごく庶民的な定食屋さんの天ぷらのようです。店の名は「天ぷら えびや」です。カウンターにテーブル2卓程のごくごく平凡ではあるけれど,どこか郷愁を誘うような空間です。土間に板張りの壁でどこか寒々しいのがむしろ温かみを感じさせるというのが不思議なものです。日本酒をお燗してもらい肴はゲソ天ぷらだけにしておくことにしました。お通しにはちょっとだけ大根などの煮付け,これがただなのがすごく気が利いています。優しい女将さんが揚げてくれるゲソ天はけして上品ではなくて衣もバリバリとしていますが,むしろこの食感の頼もしさがゲソ天にはぴったりで,日本酒よりむしろビールの方がぴったりだったかもしれないとちょっと後悔。しかもボリュームがとてもとてもお銚子2本では食べきれず,ついついもう1本となってしまいました。優しい女将さんを慕ってか,常連のおじさんやおばさんは皆独りでも孤独感は感じられず,我が家での食事風景を見ているようなほんわかとしたよい気分になりました。 O氏がようやく到着したようです。今度はエスカレーターで崖を下り,北上します。やがて住宅街に差し掛かる頃に見えてきた小体なやきとり店に惹かれて,暖簾をくぐります。カウンター10席にテーブル席3卓とごくごくありふれたお店ではありますが,なぜだかとても居心地がいいのです。「やきとり 末広」というお店です。ちょっとおっかない顔つきですが,笑顔が優しい店主とおふくろさんというのが似合う風貌の女将さんのお二人が迎えてくれます。ここでは城北では珍しいハイサワーのハイッピーともつ焼がまずはお勧め。お通しの里芋やら鶏肉の煮付けもおいしいなあ,この里芋きっと冷凍物なんでしょうけどどうしてこうもおいしくできるのでしょうか。大量に作るからでしょうか? それだけではなさそうです。やはりこうした気分のいい酒場でちびりちびり食べることで味わいが変化することがあるみたいです。O氏も言ってましたが,特に変哲のない店ではあるけれど,近所で(できれば最寄駅から自宅をちょっとだけ通り過ぎた辺りの路地にあるといいなあ)独りでゆっくりと呑みたいときにはこういう店が一番かもしれないなあ,とのこと。同感です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2014/03/01 08:05:37 AM
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