|
カテゴリ:家呑み
不思議なことに夏になるとエスニックな料理が食べたくなります。ぼくは汗をかくのが大嫌いな汗っかきだから、刺激的な辛味の摂取での発汗作用で気化熱を放出することで身体の冷却を図ろうなどという意図などさらさらないのです。となると辛いものが苦手であるかの印象を持たれると心外なのでお断りしておきますが、辛い物は大好きなので食べる時にはガンガンに冷房の効いた部屋で食べることにしているのです。パクチーやココナッツミルク嫌いの人が日本人に多いように思われますが、これまた大好きで夏になるとこれら独特の風味の食材に誘惑されるんじゃないか。ってなこともなくて年中好んで食べております。今回取り上げたのはフォーなんですけど、暑さでぐったりして食事するのが面倒な時や食欲減退気味の場合でも麺類ならツルツルっと食べられるからだろうか。と書きながらぼくの場合は暑かろうが寒かろうが食が細ったり、食事をするのが億劫になったりすることなどまるでなくていつだって楽しく頂けるのです。結局のところ夏場にエスニック料理と呼ばれる料理が食べたくなる理由がはっきりしないのでありました。ところで、エスニックという語が民族を意味するのであれば世界中の多くの民族に特徴的な料理をエスニック料理の本来の意味であるかと思うのですが、現実には特定の国だったり民族で食べられている料理を表す語となっているようです。中南米や中近東、アフリカの料理もそう呼ばれることがありますが、東南アジアこそがエスニック料理を代表しているように思います。どうもフランス料理や中国料理など日本人に馴染みのある国々の料理は国名を冠して周知される一方で日本での紹介が遅れた地域や国の料理はひとからげしてエスニック料理と呼ばれるようです。今回作って食べた料理はそれぞれベトナム、シンガポール、ラオスのレシピでありまして、ラオスの料理屋は知らぬけれど、他の2国の料理はすでに日本でも多くの店があるのだからもうエスニック料理という言葉は撤廃した方がいいのではないかと提言する次第です。
さて、フォーはベトナム料理としてよく知られる料理ですが、麺の呼び名をそのままに料理名とするだけあって、実によく工夫されています。様々な香味野菜やスパイスが複雑に絡まり合って七味の要素も併せ持つ相当に完成した料理であるのに、トッピングのヴァリエーションや量の加減でさらなる進化も期待できるとても良い料理だと思うのです。材料を眺めるとやたらと量が多いからこれを見てウンザリしてしまうけれど、作ってみると何のことはない簡単に作れてしまうのですね。 【材料】 フォー(30分浸水) 80g/鶏胸肉(塩をふる) 200g/オリーブ油 小さじ1/塩 適宜/玉ねぎ(5mm厚) 1/8個/水 300ml/鶏がらスープの素 小さじ1/ナンプラー 小さじ2/カルダモンパウダー・クローブパウダー・シナモンパウダー・コリアンダーパウダー・胡椒・生姜・砂糖 適宜/【トッピング】玉ねぎ(薄切り) 1/8個/小ねぎ(小口切り)・葉野菜・ハーブ 適宜/青唐辛子(小口切り) 1本/レモン・サテ・トム(エビラー油) 適宜 【作り方】 1. フライパンにオリーブ油を熱して鶏胸肉を炒める。玉ねぎを加える。 2. 鍋に湯を沸かして鶏がらスープの素、ナンプラー、カルダモンパウダー、クローブパウダー、シナモンパウダー、コリアンダーパウダー、胡椒、生姜、砂糖を弱火で煮る。1.を加える。鶏肉を取り出して薄切りにする。 3. 皿に玉ねぎ、小ねぎ、青唐辛子、葉野菜、ハーブ、レモンを盛る。丼にフォーを盛って鶏肉、玉ねぎ、小ねぎをのせ、2.を注ぐ。レモン、サテ・トムを添える。 実は、発作的に購入したサテ・トム(干しエビ入りラー油)を消費したくて作ったのですが、無論これなしでもさっぱりして実に旨い。大好きな野菜が豊富に取れるのも嬉しいですね。途中サテ・トムを加えてみるとこれがまた濃厚な味わいでちょっとでもすごい変化が楽しめました。生食できる野菜ならなんだって合いそうだから冷蔵庫の整理にも向いています。 シンガポールのラクサはシンプルな材料でいかにも作り易そうです。東南アジアのシンガポールに相応しく南アジア・インドのカレー味と東アジア・中国のピリ辛ラー油風味が融合したとてもそそられる料理です。 【材料】 フォー(茹でる) 2人分/ココナッツミルク 1缶/シーフードミックス(水で戻す) 適宜/にんにく 大さじ1/生姜 大さじ1/2/サラダ油 適宜/カレー粉 小さじ1/トマトペースト 大さじ2/サテ・トム(エビラー油) 大さじ1/油揚げ 1枚 【作り方】 1. 鍋に油を熱してにんにく、生姜、カレー粉を炒める。シーフードミックスを加える。ココナッツミルクを加える。エビラー油を加える。トマトペーストを加える。油揚げを加える。丼にフォーを入れてスープを注ぐ。 想像通りの濃厚で刺激的なウマウマ料理でありました。調理も簡単なので朝に食べたのですがこれ一杯で元気が漲るようです。ただし食べていると段々単調に思えてくるので、これにも適当な香味野菜などをどっさりトッピングするのも良さそうです。これも定番入り。 ラオスのカオソイという料理は、単純にいえばトマト入りマーボーで絡めたフォーになります。これまた非常にシンプルな食材で作れるので一日頑張りたい朝に食べるのもありかな。 【材料】 フォー(茹でる) 100g/にんにく 2片/オリーブ油 大さじ2/味噌 大さじ3/豆板醤 小さじ1/2/合びき肉 80g/トマト水煮 1/4缶/水 50ml/鶏がらスープの素 小さじ1.5/熱湯 300ml/ハーブ類・砂糖・塩・レモン 適宜 【作り方】 1. 鍋にオリーブ油を熱してにんにくを炒める。味噌、豆板醤、合びき肉を加える。トマト水煮を、鶏がらスープの素を加えて弱火で2時間煮る。 2. 丼にフォーを盛って熱湯を注ぎ、1.をのせる。ハーブ類、砂糖、塩、レモンを添える。 もう少し深い味わいになると思っていたのですが、思っていたより淡泊でした。麺そのものがボリュームがあるのでベトナムのフォーのようにあっさりいくか、逆にラクサのようにこってりでいくかのどちらかで攻めるのが好みです。もしかするとこれにココナッツミルクを加えたら相当良くなるんじゃないかなあ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2022/09/13 08:30:07 AM
コメント(0) | コメントを書く
[家呑み] カテゴリの最新記事
|