第３６話

第３６話【魔戦士ＶＳ魔剣士】

「ユクゾ・・・・魔戦士！」

ゼグラスは剣を脇に構え、イリスに突進した。紫色の光を放つ目がイリスを凝視する。ゼグラスは黒い炎が吹き上がる剣を振るった。

イリスは大刀でその刃を防いだ。ゼグラスは大刀ごとイリスを押し倒そうとするが、イリスは腕に力を入れてそれを阻んだ。

「力はあるみたいだね。それじゃ・・・これはどうかな！」

イリスが大刀を強く握り、マジックウインドウを発動した。大刀の巨大な刃から緑色の風が吹き出し、刃を交えていたゼグラスを空中に吹き飛ばした。地面に落ちる瞬間に反転し、ゼグラスは足から着地した。

イリスの持つ大刀を覆う様に風が吹く。その風はイリスの髪を靡かせ、同時にゼグラスの赤と黒のマントを激しく靡かせた。

「どんなに力があっても、僕の風に吹き飛ばされちゃうみたいだね」

イリスは大刀をゼグラスに向けた。風で靡いていたマントが更に激しく靡く。しかしゼグラスは動揺することも無く、剣を構え、イリスを凝視する。

その時、ゼグラスが剣を持っていた両手から左手を離し、左手を握り締めた。その瞬間、左手から黒い炎が燃え上がった。

「ダークネスナックル・・・」

ゼグラスがその場で拳を振るい、燃え上がっていた黒い炎をイリスに放った。

――――魔弾か・・・。

イリスはそう思い、大刀を構えた。魔弾は魔法では打ち砕けない攻撃。はね返すか避けるしか防ぐ方法は無い。イリスは迷わず「はね返す」を選んだ。

魔弾が目の前まで迫ってきた時、イリスは大刀を大きく振るい、バットで野球ボールを打つかのように黒い炎をはね返した。炎は天井に吹き飛び、消滅した。

炎が消えるのと同時に、前方にいたゼグラスが一瞬でイリスの真横に接近した。拳に燃え上がる黒い炎をイリスに放つ。イリスは反応するのが遅れ、ゼグラスのダークネスナックルを横腹から喰らってしまった。反動で吹き飛んだイリスは空中で姿勢を戻し、重たい大刀を肩に担ぎながら着地した。

「あっぶないあぶない。おいゼグラスぅ！いきなり横から攻撃――――」

イリスはゼグラスのほうを見た。しかしそこにゼグラスがいない。そしてイリスは自分の後ろから確かな「殺気」を感じた。

ゼグラスはイリスの後ろに立っていた。黒い炎に包まれた剣をイリスの頭に目掛けて振り下ろす。イリスはとっさに担いでいた大刀を持ち上げ、その攻撃を防いだ。

「こいつぅ・・・！後ろから攻撃するなよー！」

イリスは大刀から強い風を起こし、ゼグラスを吹き飛ばした。地面に転がるように吹き飛んだゼグラスは、その反動を利用して素早く立ち上がった。そしてイリスを凝視する。

「ったく。横から魔弾は撃ってくるわ、後ろからいきなり攻撃してくるわ、魔剣士って名前のわりには卑怯なことばっかりだね」

「卑怯デハナイ・・・。外道者ヲ処刑スル、ソレガ、ワタシノ受ケ付ケタ命」

「処刑するためにはどんな手も使わないってこと？」

「ソノトオリ」

ゼグラスは剣を脇に構えた。剣に燃え上がっていた黒い炎の勢いが増し、剣を覆い尽くす。

「ダークネスソード・・・」

ゼグラスは大きく剣を振るった。黒い炎が刃の形を成して放たれ、イリスに向かって真っ直ぐ飛んでいく。黒いカマイタチともいえるそれは、イリスの胴体を狙って放たれていた。

イリスは大刀を使ってダークネスソードを防いだ。大刀を通じて感じる確かな刃の感触。

イリスは確信した。共にいたノアザーグ兵２人を真っ二つにし、自分にも襲い掛かってきた攻撃、ということを感じ取った。

「すっごいねぇ。まるで僕のカマイタチみたいだ。だったら僕のカマイタチを受けてみなよ！」

イリスは風をまとった大刀を振るい、緑色の風の刃・カマイタチを放った。迫り来るカマイタチにゼグラスは剣を構え、カマイタチを防ぐ。風の刃と黒い炎の刃が交え、激しくぶつかり合う。その振動は剣を通してゼグラスの腕に伝わっていく。

ゼグラスは剣を振るい、カマイタチを弾き飛ばした。風の刃は空気に馴染みだし、その姿を消した。

「僕みたいに防ぎきれなかったんだぁ。てことは、僕のほうが力持ちってことだね」

「何故ダ」

ゼグラスは突然、問いかけた。イリスは少し動揺し、大刀を肩に担ぐ。

「ヌシハ真ニ強キ者。ココデ処刑スルニハ惜シキ者。ココデ魔王ヲ蘇ラスバ、２ツノ世界ハ滅ビヨウ。何故ヌシハ、コノ魔王ヲ蘇ラソウトスル・・・」

「なんでかって？総督の、僕の命の恩人の総督の命令だからだよ」

「ヌシハ、利用サレテイルト思ワヌカ」

イリスはその言葉に体が固まった。

――――利用されてる・・・？そんな馬鹿なはずはない。

イリスはそう思った。が、しかし、何故か体が固まる。自分の意思と体が反しているからなのか、理由はわからないが、イリスは体が動かせなかった。

「ヌシハ総督ニ命ヲ、救ワレタ。シカシ総督ハソノ恩ニ目ヲツケ、ヌシヲ操ッテイル」

「違う・・・」

「ヌシニモ親ガイタ筈。今ハ何処デ、何ヲシテイルカ存ジヌガ、ヌシヲ心配シテイルダロウ」

「違う・・・」

「総督カラ手ヲ引クノダ。サスレバココデ命ヲ落トサズニスミ、総督ノ魔ノ手カラ逃レラレ――――」

「違う！！！」

イリスは大刀で床を強く叩きつけた。風をまとった刃は塵を飛ばし、床に綺麗な皹割れた斬痕を刻み込んだ。

「知った口で、総督を侮辱するな・・・。知った口で、僕を殺すも同然で捨てていったあいつらを語るな・・・！！僕は総督に選ばれた魔戦士・・・。総督に利用されていない・・・・僕は自らこの道に進んだんだ！」

イリスはカマイタチを何発も放った。次々と飛んでくるカマイタチに、ゼグラスは防ぐのがやっとだった。

「お前に何がわかる！肉食のモンスターしかいない密林に放り込まれて、死に物狂いで生きてきた僕の何がわかる！僕はまだ５歳だったのに、僕はまだ戦えなかったのに、僕は、僕は弱肉強食の世界を味わったんだ！！！」

イリスは床を叩きつけるように大刀を振り下ろし、大きなカマイタチをゼグラスに放った。ゼグラスはそれを剣で防いだが、あまりの風の強さに体が一瞬宙に浮き、カマイタチによって吹き飛ばされた。

壁に激突したゼグラスは床に膝をついて着地し、剣を床に突き刺す。剣を支えにして体を支えていた。

「そう、味わったよ・・・。僕を襲ってきたモンスターを殺して、殺して、殺しまくって！そいつらの肉を、すべて味わったんだよ！」

イリスは大刀を勢いよく肩に担いだ。ドスンッ、と音を立ててイリスの肩にのしかかる大刀。しかしイリスの怪力の前では大刀はおもちゃも同然。肩に痛みは全く感じなかった。

「どうせ、この世は弱肉強食。それが唯一、僕を捨てたあいつらが教えてくれたこの２つの世界に共通する事実。僕はそれが嫌だった。でも生きるためにはそれに沿って生きるしかなかった。だけど総督はそんな世界から新しい世界を、僕みたいに捨てられていく子供達が、安心して暮らしていける世界を造ってくれるんだ！僕は総督のために全力を尽くす！だからゼグラス！お前を倒す！！」

「利用サレテイルコトガ理解デキナイカ・・・。ヌシハ外道者以外ノ何者デモナイ。処刑スル・・・！！」

ゼグラスはイリスに突っ込んだ。切っ先をイリスに向け、真っ直ぐ突進する。

「ダークネスラッシュ・・・」

ゼグラスの剣に燃え上がっていた黒い炎が切っ先に集まり始める。その炎は一瞬で細長くなり、刃を延長させた。そしてその先端をイリスに突き出した。

イリスは大刀の刃でダークネスラッシュを防いだ。しかしゼグラスの強烈な突きは大刀ごとイリスを吹き飛ばした。部屋の中央に置かれた神具を守るために張られた、黒く染まった魔法壁に激突し、イリスは床に倒れた。

「死ヌガイイ、魔戦士ヨ・・・」

ゼグラスは黒い炎を燃え上がらせる剣を振り上げ、切っ先をイリスに向ける。ゼグラスは剣を勢いよく振り下ろし、イリスを突き刺そうとした。

しかしイリスは大刀のみねの部分でそれを防いだ。ゼグラスはその反応の速さに驚いた。

「僕、さっきも言ったよね・・・？総督のために全力を尽くすって・・・。だから僕は、こんな所で死ねないんだよ！」

イリスはゼグラスの切っ先を弾いた。ゼグラスはその衝撃で一瞬よろめいた。

その一瞬を、イリスは逃さなかった。

イリスは素早く立ち上がった。大刀を振り払い、その巨大な刃をゼグラスの横腹にぶつけた。斬り上げられた刃はゼグラスの横腹から脇の下にかけてその体を真っ二つにし、ゼグラスの黒い鎧が砕け散る。ゼグラスの血ともいえる黒い炎が傷口から燃え上がり、切断された下半身はその炎に焼かれていく。

「ヌ、ヌアアァ・・・！」

ゼグラスは兜の内側から断末魔の叫びを上げた。それと同時に黒く染まっていた魔法壁が徐々に薄くなり、その姿を消して行った。

そしてそこに現れたのは小さな石柱。その上にはムンドゥスの頭部が封印されている青色に輝く神具が置いてあった。

ワイングラスのような、青い土器。再びそれを見たイリスは手を伸ばし、その神具を手にする。土に似た感触。しかし美しく輝く青色がその感触を忘れさせる。

「考えを・・・・・変えるのだ・・・・・魔戦士」

イリスの後ろで倒れていた上半身だけのゼグラスが口を開いた。右腕と胸から下を無くし、黒い炎を噴き出す傷口を露出するゼグラス。イリスは振り向き、その姿を見下ろした。

「魔王・ムンドゥスヲ蘇エラスバ・・・ヌシノ言ウ子供達ガ安心シテ暮ラセル世界トハ程遠イ・・・弱肉強食ノ世界ガデキルダロウ・・・・・。考エ直スノダ・・・・」

「考え直す？・・・・・プッ、アッハッハッハッハ！」

イリスは笑い出した。そして大刀を振り上げ、切っ先をゼグラスの頭に向ける。

「どうせ、この世は弱肉強食。もしそんな世界が出来ても、僕はなんとも思わない。捨てられていく子供達を、その世界から守れれば、僕はそれでいい」

「魔戦士ヨ・・・・・ヌシハ総督ニ・・・・利用サレテイル・・・。ソシテ総督ノ魔ノ手ニ・・・陥ッテイル・・・。ソノコトヲ・・・忘レルナ・・・・」

「また・・・言った・・・。総督を、総督を侮辱するなあああぁぁぁぁ！！！」

イリスは大刀でゼグラスの頭を貫いた。叫びながら、イリスは何度も突き刺す。

何かを否定するような叫び。何かをもみ消そうとするような叫び。

イリスはこれ以上突き刺す場所が無いくらい、ゼグラスの頭を突き刺した。斬痕だらけのゼグラスの頭。その目からは紫色の光が消え、真っ黒になっていた。その頭部から黒い炎が噴き出し、ゼグラスの上半身を焼き尽くしていく。

そしてゼグラスは、灰となって消えた。

跡形も無く消えて行ったゼグラス。床には大刀で何度も突き刺した跡が綺麗に残っている。イリスがそれを見た瞬間、脳裏にゼグラスの言葉が走った。

『ヌシハ総督ニ・・・・利用サレテイル・・・。ソシテ総督ノ魔ノ手ニ・・・陥ッテイル・・・。ソノコトヲ・・・忘レルナ・・・・』

――――僕は利用されてなんかいない・・・！総督は魔の手なんか持っていない・・・！総督は僕の命を救ったんだ！総督は絶対・・・僕を道具みたいに思っていない・・・。絶対に・・・。

イリスは心の中でそう呟いた。そして同時に言い聞かせた。総督は悪い存在ではない、と。

その時、広場の入り口がゆっくりと開いた。塵が舞い上がり、入り口に漂っている。

その入り口から、一匹の蟲が飛んできた。巨大な目玉がついた、大きな蜻蛉のような蟲。デストロイデザートでロイ達を監視し、破壊竜・サウザーサウルスを目を通して召喚したその蟲と全く同じだった。

蟲はイリスに近づき、目玉を大きく広げた。

「シャルカ・・・？てことは、総督？」

「そうだ、イリス。任務を達成したようだな」

巨大な目玉をつけた蟲・シャルカからクローディアスの声が発した。電話で話しているような雑音混じりの声でも、イリスにはその声の主がはっきりとわかった。

「はい。ちょっと守護者が手強かったですけど、ちゃんと手に入れましたよ、これ」

イリスはシャルカの目玉に神具を見せた。シャルカは数回まばたきをして、神具を凝視する。

「よくやった。これで蘇生儀式が行える。イリスよ、すぐに我の所へ戻ってくるのだ」

「あ、はい・・・」

イリスは頷いた。しかしまだ言いたいことがあった。

総督は本当に、自分を利用しているのか。

その真偽を確かめたい。イリスはそう思い、おもいきってクローディアスに問いかけた。

「あの、総督・・・」

「なんだ、イリス」

「総督は、僕を・・・・・利用してなんかないですよね・・・？」

「どういうことだ？」

「守護者が言ったんです。僕は、総督に利用されているって。総督の魔の手に陥っているって。僕はそんなの・・・・考えたくないんです・・・・・」

イリスは泣き出した。垂れ落ちてくる涙と鼻水を必死に拭う。しかし涙は止まらない。それでもイリスは口を開いた。

「総督は・・・、僕の命を救ってくれた・・・うえに・・・、僕にいろいろ教えてくれた・・・・優しい人です・・・。それを馬鹿にされたり・・・悪とか言われるのが・・・・僕、辛いんです・・・。だから・・・利用されているって言われるのも・・・・すごく、辛くて・・・」

イリスは滝のように流れる涙を抑えきれず、話す言葉が震えてしまった。その時、シャルカはイリスの肩に足をつけ、巨大な目玉でイリスを見た。イリスは泣きながらシャルカを見る。

シャルカを通じてそれを見ていたクローディアスが、話し出した。

「その守護者に何を吹き込まれたかは知らぬが、我はお前を利用してはおらん。お前を道具のように考えたことなど、一度たりともない」

「総督・・・」

「イリス、お前は１０歳とまだ若い。周りの言葉に作用されやすい年頃だ。何も気にすることは無い。だからもう、泣くな」

「は、はい・・・」

イリスは涙を強く拭った。鼻水を吸い上げ、泣き顔を消し去る。

そしてイリスは決意した。自分に優しく語りかけてくれる総督のために、この大刀を振るい続ける、と。

To be continued...

メニューへ

あとがきコーナー

管：えぇ最近ますますあとがきっぽくないと思いながらもやります、あとがきコーナー！ここまで読んでくださりありがとうございますｍ（＿　＿）ｍ。

イ：あぁ、管理人だー！

管：おっ？今回はイリスが来たか。この第３６話ではイリス、大活躍だったな。

イ：やだなぁ。大活躍ってほどでもないよ。それに最後は泣いちゃったしさ・・・。

管：なになに。俺なんて１０歳っていったら喧嘩しまくって一方的に相手殴っちゃうもんだから、先生に怒鳴られて泣きまくったよ（☆ｗ☆；）。

イ：それは別だと思うんだけど・・・。

管：いいの！涙を流すのに違いがあるか！！

おっと前置きが長くなった。それでは始めます。

☆ゼグラスとイリスが対戦。前回のあとがきコーナーでも述べたのですが、ゼグラスは傀儡のようなもの。しかしそれでも力はイリスと互角です。ここでイリスは風でゼグラスを吹き飛ばしますが、もしそのまま刃を交えていたら引き分けで終わったでしょう。

☆力が互角。となればお互いの「魔法」を使って戦うしかありません。ここでゼグラスが攻撃で使う黒い炎は、ゼグラスの魔力が具現化したもの。つまり黒い炎そのものが魔法なのです。そもそもゼグラスは遺跡の魔力によって動いている守護者。魔法を使う＝自分の（遺跡の）魔力を具現化する、といった感じです。

☆ゼグラスの剣はその魔力の塊のようなものですが、何もその剣から魔法を使う必要はありません。その攻撃の１つが「ダークネスナックル」。こいつは自分の手から魔法では打ち砕くことが出来ない「魔弾」を放つ技。剣を使わない、ゼグラス唯一の技です（気づいてたかな・・・ｗ？）。

☆ゼグラスがイリスに問いかける。内容はいたって簡単、何故神具を取りにきたのか（＝なんでムンドゥスを蘇らせようとするのか）、です。この場面は今話では重要な所の入り口的存在で、この後、今話でもっとも重要な所に入っていきます。

☆利用されている。そう言われたイリスは体が硬直してしまいます。ゼグラスは傀儡でありながら、相手の強さを読み取り、そのものを外道から助け出してムンドゥス復活を阻止しようとする珍しいタイプのキャラ。今までのキャラは相手の命まで真剣に考えたことは無かったと思います。しかしゼグラスは真剣に考え、その者の未来を考えているのです。

☆が、それはイリスからすれば自分が受けてきたことを肯定され、総督を侮辱されているにしか思っていません。その怒りを床を大刀で叩きつけることで表しています。この場面からイリスの感情が揺らぎ、攻撃が激しくなっているのにお気づきになられたでしょうか？

☆言ってもわからないイリスに、もはや容赦は無用。ゼグラスは命を考えるのをやめ、処刑を決意します。この辺からゼグラスが更に強くなって襲い掛かってくるわけですが、最後はイリスの総督を思う気持ちが勝り、大刀によって真っ二つ。弱肉強食という地獄を生き抜いた魔戦士に軍配が上がります。

☆神具を手に入れたイリス。しかしゼグラスは上半身だけになってもイリスに口説き、ムンドゥス復活を阻止します。ホントにしつこいゼグラスですが、これもムンドゥスという史上最悪のモンスターを復活させないため。でも、イリスにしてみればゼグラスの言葉は心を抉られるような苦痛。ゼグラスの頭を突き刺しまくり、その気持ちをもみ消そうと叫びます。

☆開かれた入り口からやって来たシャルカ（話してる相手はクローディアスだが・・・ｗ）に問いかけるイリス。自分は本当に利用されているのか。イリスはそれを確認したくてしかたがなかったんです。イリスは大好きな総督を馬鹿にされるのが辛く、その大好きな総督に道具みたいに「利用」されると言われるのももっと辛く感じています。泣きながらそのことを言うイリスに、優しく答えるクローディアス。この返事に嘘偽りはなく、クローディアスはイリスを利用してはいないのです。同じ望みに向かって進んでいく、いわば同士。道具もくそもありません。

☆イリスはまだ１０歳の子供。しかし総督のためならどんなことでもする、一人前の気持ちを持った司令官です。どんなに泣こうが、泣いた後は１０歳の子供のイリスではなく、ノアザーグ司令官としてのイリスなのです。今話はそのイリスの１０歳の面が始めて書かれいる話です。イリスの幼くても強いクローディアスの思い、皆さんは理解できましたでしょうか？

☆そして、物語は再びロイの方へと移っていきます。ロイ達に何が起こるのか、それは次回明らかに。

イ：この第３６話は僕が主役。なんかいい気分だなぁ。

管：まぁイリスはBEAST SOLDIERのキャラの中で最年少。敵ながら存在感のあるキャラだな。

イ：でも管理人、１０歳っていうと小４ぐらいだよね？

管：うん？そうだけど？

イ：僕、総督の前では敬語で話してるんだけど、普通１０歳で敬語話すかな？

管：び、微妙・・・（☆ｗ☆；）。俺は小４の終わりに敬語習ったから話すとは思うけど、今の小学教育は全くわからん・・・。まぁ敬語で話す分には悪くない。俺にも敬語で話せや。

イ：えー。管理人高校生だし、物語書いてる人だし、総督と比べたら変人だし、敬語で話したくないなぁ。

管：ひ、ひどすぎる・・・・ＯＴＬ。ここまで言われたのは多分初めてだ・・・。と、ここで言葉に作用されてはいかん！クローディアスが言っていたことだが（ぁ。

それではあとがきコーナー、今回はこれで終わりです。それでは皆さん、次の話でまた会いましょう(　☆ｗ☆)ﾉｼ。