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「バリントンでまた負けた」
陽子はショックが大きかった。 往年のハリウッドの名優ロバート・テイラーによく似た超イケメンのバリントンが打ち込まれたのだ。 「バリントンは六月になると調子を落とす」 陽子は自分に言い聞かすようにこう呟いた。 「横浜ベイスターズはバリントンが投げると牙をむく」 陽子はこうも呟いて苦笑した。 「七月になれば調子を取り戻すだろう。今日はノムちゃん(野村祐輔)が投げるので期待しよう」 陽子は横浜スタジアムで知り合いになった関東カープ応援団の男性に、 「今日29日も一緒に応援しよう」 と誘われていたのである。 「今日はがんちゃん(岩本選手)に打ってもらわないと」 陽子は今日29日のカープの戦いに期待をしている。 そして、 「私を誘ってくれたあの男性と恋に落ちるかな」 こんな予感がしていた。 「昔の歌じゃないけれど、恋の予感がする」 陽子は自分が泊まっている横浜のホテルから夜明け前の横浜を見た。 「横浜の町がよく歌に歌われるのが分かる。本当に綺麗だ」 陽子はカープ女子だが、横浜の町を愛し始めていた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2014.06.29 03:47:17
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