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テーマ:風邪。(857)
カテゴリ:薬
風邪のシーズンに合わせたわけではないでしょうが、最近、ホームセンターなどがリニューアルされて薬局が売り場に加わるという場面をよく見かけます。規制緩和のお陰だと思うのですが、市販薬が気軽に買えて便利になってきたと実感しています。
少し風邪っぽい感じはするが、病院へ行ったり休みを取るほどでもないので、手軽な市販薬で済ませるという人も少なくはないと思います。風邪に限らず頭痛がするので鎮痛剤、熱っぽいので解熱剤というのも日常的な事でもあります。ところが、それで突然重いぜんそくのような発作が起き、死に至るという事があるとしたら...。 最近、頭痛薬などで知られたアスピリンと同じような作用を持つ薬剤、解熱剤や風邪薬によって誘発されるぜんそくとして「アスピリンぜんそく」と呼ばれる症状が増え、医療現場で問題になっていると言います。 アスピリンぜんそくは、アスピリンをはじめとする非ステロイド系抗炎症薬が原因で起こるとされ、30代以上の発症例が多く見られています。女性の方が発症例が多く、はじめから重症化する事が目立ち、ぜんそく発作による突然死の41%がアスピリンぜんそくによるものであるという報告もあります。 原因としては好酸球という白血球の一種が関わっている事と、体質的な事が考えられていますが、傾向としてアスピリンぜんそくを発症した人の約8割で、鼻の中にキノコ状のポリープが見つかっていて、以前からにおいが判りにくくなっていたと言います。 においが判りにくくなっていたり、薬剤に過敏、慢性鼻炎などの自覚症状がある人は、風邪などで安易に市販薬に頼る前に、早めに検査を受けておいた方が良いのかもしれません。アスピリンぜんそく発作の誘引は風邪薬などの内服薬に留まらず、塗り薬、シップ薬、点眼薬、防腐剤や着色料などの食品添加物でも引き起こされると言います。 もともと好酸球は寄生虫を退治する役目を担っていたそうですが、最近ではその活躍の場はほとんどなくなっていると言えます。アスピリンぜんそくは、そんな寄生虫不在と化学物質蔓延の時代の産物なのかもしれません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008年02月07日 07時56分18秒
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