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テーマ:食べ物あれこれ(49909)
カテゴリ:薬
胃の調子が悪い、胃粘膜が荒れていると感じた際、キャベツやトマトを食べるようにしています。キャベツにはビタミンUが含まれていて、胃粘膜を丈夫にし、損傷した粘膜の表皮細胞の形成を促してくれたり、ビタミンKを含む事から凝血作用によって抗潰瘍作用を発揮してくれます。
トマトには胃粘膜の修復作用や炎症を抑える働きがあるビタミンPや抗酸化作用を持つリコピン、血圧を抑えるルチンなどが含まれ、昔から「トマト農家に胃潰瘍なし」とも言われてきました。 そうした食材の機能性を活用する方法以外に、古くから重曹などの弱いアルカリ性の物を使って胃酸の酸度を弱め、胃粘膜の修復を促すという工夫も行われてきています。 それでも改善されない場合は医薬品の出番となるのですが、医薬品には大きく分けて胃粘膜に対する攻撃因子を抑制する薬剤と、胃粘膜の防御因子を増強する薬剤の二つがあり、胃粘膜が荒れた原因別に薬剤の処方が決められる事となります。それぞれのタイプ別に多くの薬剤が存在するのですが、防御因子を増強する薬剤に新らしく強力な仲間が加わる可能性が出てきました。 胃は細菌や胃酸などから粘膜を防御したり、修復をするために粘液を分泌しています。粘液の成分に変化が生じると粘膜を保護する力が発揮できなくなり、潰瘍などの出血性疾患が発生する事となります。 胃粘膜表面の粘液を分泌している細胞では、粘液を分泌するために一定の酵素が生成されており、その酵素が正常に生成できないと粘液の成分に変化が生じ、胃粘膜の防御、修復機能は大きく損なわれる事が判ってきています。 その酵素は「カルバイン6」。「カルバイン9」と呼ばれ、それぞれ対になって傷付いた胃粘膜の修復を行っていると考えられます。どことなくテレビの戦隊ヒーローのような名前ですが、遺伝子のわずかな個人差で作用の仕方が異なる事から、個人の体質に応じた胃疾患の診断や予防に繋げる事ができると期待されています。胃粘膜に自信がない身としては、登場を心待ちにしたいと思ってしまいます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年08月18日 07時55分55秒
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