テーマ:囲碁全般(745)
カテゴリ:囲碁
最近、脳のリフレッシュのために囲碁ボケが大いに役立っています。笑いが健康に良いというのは医学的にも証明されているらしいのです。ここで最近、「気合で打ったら碁盤が割れた」というボケを見かけましたが、実はこれは現実に存在した話なのでこの機会に書き留めておきましょう。割った本人から直接聞いた話なので、間違いありません。
以前よく、碁を教わっていたT先生がお客から自宅に呼ばれた時の話です。この時は、新品のカヤの碁盤の打ち初め会だったそうです。打ち初めに先生を呼ぶくらいですから、当然5寸か6寸の見事な盤だったわけです。先生がいつものように、凄い気合で白石を打ち下ろしていたところ、突然、「びしびしー」と音がして対角線に完全に深い割れ目が入ってしまったと言うのです。ウソみたいな話ですが、先生の打ち方を知っている私からすると不思議ではありません。プロ棋士で凄い気合で打つと言えば依田碁聖が筆頭でしょうが、まだまだ甘いのです。あのうち方では碁盤は割れません。T先生は打ち下ろす時に、よく手のひらの硬い部分を碁盤に叩きつけるのです、要するに相撲の突っ張りみたいな打ち方になるわけです。音の凄まじさだけでなく、こちらに振動が伝わってくるほどなのです。もっとも、まともな碁盤であればそれでも割れるわけはなく、くだんの碁盤は不良品だったのでしょう。 T先生とは、以前美しい手つきの稿でも登場した金沢の高林共平先生です。学生時代によく押しかけて、3子から先まで何十局と打ってもらいました。美しいだけでなく、すさまじい気合で打つので免疫のない人はそれだけで、びびってしまうでしょう。もちろん、力強く打つのは、相手をびびらすためではなく、文字通りの一手入魂のためなのです。昨年、幸運にも依田碁聖に一局教えてもらう機会があり、その迫力は双璧だと思いましたが、こと碁盤への衝撃力という点では高林先生が上でしょう。 友人の紹介で、最初に高林先生と金沢で打ったのは、大学に入ったばかりで田舎の県代表になったころでした。ちょっとその筋の人のような風貌と迫力にびびった上に、弱かったので、3子でコテンパンにやられました。それから私の金沢通いが始まったのですが、当時の思い出についてはまたいずれ書きたいと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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