テーマ:囲碁全般(745)
カテゴリ:囲碁
最強戦は、予選に参加するのに遠方まで出かけなければならないので、あまり参加していないのですが、いろいろと思い出があります。
数年前の全国大会に参加した時の、秒読みでの苦い経験は特に忘れられません。最強戦は、予選が県別でなく地域別になっていて、他の棋戦より強豪が出そろうのですが、日本棋院の協力がなかったためか、なぜか棋院3階の狭い部屋に大勢がひしめき合って打つのです。その一回戦、難しい局面で秒読みに入りました。青い色の秒読み時計で、10秒から「プッ、プッ、プッ、プー」とブザーで秒を知らせます。ここで、とんでもない事態が発生したのです。密集して打っているので、周囲でピーピー鳴っているのが聞こえて、自分の秒読みなのか他の秒読みなのか、わからなくなったのです。その上局面は難解、完全にパニックに陥りました。まだ、十分に秒があるはずと思っても、ピーと聞こえると心配で打っちゃうわけです。ここで、碁もズタズタになってしまいました。あんな経験は、2度としたくないものです。 学生のころに、腕試しにと名古屋まで出かけて初めて最強戦予選に参加したのも思い出です。信じられないような快進撃であれよあれよと勝ち進み、代表決定戦でついに超強豪の青木義生さんと当たりました。何しろ相手は、全国のトップクラスです。勝とうなどいう考えは全くなく、とにかく目一杯時間を使って頑張りました。芸の違いは歴然でひどく苦しい碁でしたが、目茶苦茶暴れているうちに、何と相手の大石を取ってしまったのです。しかし、この時まだ局面は中盤の終わりくらいだったのに、持ち時間は30秒くらいしかありませんでした。最後まで打ち切る事は不可能でしたが、ここまで戦えた事で満足していました。ところが、次の瞬間信じられない事が起きたのです。何と青木さんが投了してしまったのです。学生の大会などで手段を選ばず勝つような雰囲気に慣れていたので、ビックリしました。そして、やはり強い人は心構えが違うなあと思いました。その時に、いつかは青木さんの域に近づきたいと思ったものですが、情けなくも未だにその心構えにほど遠いところにいます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Mar 7, 2005 11:55:40 PM
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