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先月、鳩山内閣は相模原市の政令指定都市昇格を閣議決定した。これにより相模原市は来年4月より政令指定都市に移行する。政令指定都市になると、行政区設置、県からの権限移譲などで、より住民目線の行政サービスが実施されることが期待されている。しかし今回の相模原市の政令指定都市昇格には大きな疑問がある。この疑問はそのまま「政令指定都市とは何なのか?」と再考することにつながるだろう。
「相模原市」が政令指定都市昇格!?無理な合併で問われる政令市の意義(11月5日、ダイヤモンド・オンライン) この10月末、神奈川県相模原市が来春、政令指定都市に昇格することが閣議決定された。しかし、同市の政令市昇格に首を傾げる向きは少なくない。 相模原市は東を東京都のベッドタウンである八王子市や町田市と接し、北は多摩ニュータウン、東は小田急小田原線の延長として広がっていった住宅地。政令市のイメージとはかけ離れている。 そもそも政令市とは、日本における大都市を意味したはずであり、制度の目的も大都市の育成にあった。対象は歴史があり、街の顔となるシンボルがあり、人が集まる磁力がある都市であり、明文化はされていないが「将来、人口が100万人を超える見込みがある」というハードルもある(法律上の要件は50万人以上)。相模原市には、そのどれもない。 では、なにゆえに政令市として認められたのか。じつは、平成の大合併を促すために、合併市に限って人口要件が80万人→70万人に緩和されているからだ。相模原市の人口は71万2318人(10月1日現在)で、ぎりぎりこの基準をクリアしている。 相模原市の政令市昇格への執念は相当なものだった。10年前には隣接の町田市と県境を超えた合併を模索するも立ち消えになり、今回は相模湖周辺の旧津久井郡4町と強引に合併することで70万人の要件を満たし、政令市昇格を勝ち取った。 だが、ある首長経験者は「理解できないことばかり」と解説する。背負った借金、行政効率の悪化などのデメリットを勘案すれば、政令市になる意味など見いだせないからだ。 政令市は県並みの権能を持った自治体に昇格することを意味する。その代わりに、負担も県並みだ。国道県道などの管理権や税源が委譲される一方で負担金も付いてくる。政令市昇格によって差し引きでは230億円を超える支出超過となり、市はその分を貯蓄の取り崩しと市債発行(つまり借金)でまかなう予定だという。 しかも、政令市昇格のために合併した旧津久井郡は山梨県と境を接する山間地帯。合併によって、まったく非効率な山間地の行政サービスを抱え込んでしまうことになる。住民にとっては自治体のサイズが大きくなりすぎて、声が届きにくくなる。 さらに、相模原市に本拠を置くトヨタ自動車の生産子会社、セントラル自動車の宮城移転が来年秋に控えている。本社の社員と家族だけで4000人が転出すると見られており、ギリギリ超えた人口要件も、じつは現状維持が精一杯なのだ。 同市の政令指定都市ビジョンのサブタイトルは「首都圏南西部の活力ある広域交流拠点都市をめざして」。その目玉となるのがリニア中央新幹線の駅誘致だというから洒落にならない。 巨額の借金を背負ってまで政令市に昇格する必要がはたしてあったのか。政令市への昇格が住民のためになるのか。「政令市のブランドが欲しかっただけ、それしか考えられない」(元首長)というのでは、明らかにおかしい。政令市の意義が問われている。 (「週刊ダイヤモンド」編集部 千野信浩) 平成の大合併によって政令指定都市になった都市には、さいたま市、静岡市、浜松市、新潟市、堺市、岡山市がある。他にも熊本市が2012年の政令指定都市昇格を目指して活動中だ。 本来、政令指定都市というのは戦前からの大都市だけに適用される特例だったはず。1956年9月に政令指定都市制度がスタートし、横浜市、名古屋市、京都市、大阪市、神戸市が昇格した。2000年まで40年強の間、新たに政令指定都市に昇格したのはわずかに7市にすぎなかった。しかし2003年から来年(2010年)までのわずか8年間で7市が昇格した。これは冷静に考えてみればおかしい。「地方分権」の美名の下、人口要件を引き下げてまで政令指定都市を乱発するというのは・・・果たして良いことなのだろうか?住民みんなが幸せになれることなのだろうか? 特に相模原市の場合、生活圏が全く異なる相模湖町、藤野町など(JR中央本線沿線)を吸収したことで、そこの住民の声が、適切に市役所本部に反映されるだろうか。市議会において軽視されることはないのだろうか?これは平成の大合併により誕生した他の政令指定都市にも共通して言えることだ。 あるサイトで「結局は中身がスカスカの政令指定都市が誕生してしまう」と書かれたコメントを発見した。全くその通りかもしれない。政令指定都市になることを住民自身が望んだことなのだろうか。そして、政令指定都市の中でも地域格差が生じている。現に北九州市は八幡製鉄所が閉鎖されて以降、人口が減少し続けている。2005年には人口が100万人の大台を割った。 私はここで、政令指定都市制度の抜本的な改革を提案する。第一に第1級政令指定都市と第2級政令指定都市に分割すること、第二に第1級政令指定都市は県から行政的、財政的にも独立すること(つまりドイツ、中国、韓国と同じ形態)、である。 第1級政令指定都市:札幌市、さいたま市、横浜市、川崎市、名古屋市、京都市、大阪市、神戸市、福岡市 第2級政令指定都市:それ以外 また、第1級政令指定都市には権限を全て都道府県から移譲するべきだ。例えば学校の教員にしてもそうである。政令指定都市の教育委員会の場合、独自に教員採用試験を行うことができるが、政令指定都市でも教職員の人件費は都道府県から出ている(これを県費負担教職員という)。教員の任免権(人事権)のみならず、人件費についても第1級政令指定都市に移譲させるべきである。 いずれにせよ、これまで地方分権をおろそかにし、むやみに政令指定都市の乱発を促進してきた中央政府の責任は重い。 [政治]カテゴリの最新記事
私は多摩市に在住しておりますが、相模原市の動きは奇異に思っておりました。(Nov 25, 2009 01:55:59 PM)
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