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外来で良く戴く質問の一つに、「目薬は説明書きを読むと、1回1~2滴点す様に書いてあるけど、本当は何滴さしたらいいの?」というものがあります。今日はこの質問にお答えしましょう。
最初に結論から言うと、
目薬は1回に1滴させば十分 です。
目薬の1滴は50マイクロリットル(1ミリリットルの20分の1)なのですが、私たちの結膜嚢(けつまくのう:眼の中の目薬を貯めるところ)の大きさは30マイクロリットルしかないのです。つまり目薬は1滴で十分効くように設計されているのです。
説明書きに「1回1~2滴」と書いてあるのは、ちゃんと入らなかった場合に備えての念のためのものです。 また、目薬が目の周りにこぼれると皮膚のかぶれの原因となったりすることもあるので注意が必要です。
目薬を1回にたくさんさすことのメリットはただ1つ
薬が早くなくなって製薬会社が喜ぶ
ことだけですので、皆様十分気を付けてくださいね。(笑)
「花粉症の時期も終わったはずなのに何故か目がかゆい!。変だなあ。おかしいなあ。」と言いながら受診される患者様が今年も最近になって激増しています。
おかしいことは一つもありません。実は今は「世界3大花粉症」の一つ、「カモガヤ花粉症」のピークの時期なのです。その潜在患者様は膨大な数に上るのですが、2~3月の有名な「スギ花粉症」の時とは違って何故かテレビや新聞などのマスコミでもほとんど取り上げられないため、花粉症と知らずにじっと我慢している方が多いのが実情です。
このカモガヤというのは別名「オーチャードグラス」と呼ばれ、明治の初期に牧草として日本(北海道)に輸入されました。そして日本の気候に合っていたため、いつの間にか全国に野生化して広がったイネ科の植物です。
今の時期に「目がかゆい、鼻がムズムズする」という症状が出る方は、繁茂度と花粉飛散量がダントツのこの「カモガヤ花粉症」の可能性が高いです。オオアワガエリ、ハルガヤなどのアレルギーの場合もありますが、いずれもカモガヤと同じイネ科の植物です。
抗アレルギーの目薬・内服薬で症状は速やかに軽快することがほとんどですので、思い当たる方は是非気軽にお近くの眼科専門医を受診して下さいね。
待合室の一角に設置し、皆様から大変ご好評を戴いているティーサーバーですが、
現在、初夏らしい新ドリンクが登場しています。
期間限定となるかもしれませんので、皆様も御来院時にはぜひ飲んでみてくださいね。それからこのティーサーバーには、
「ボタンを押し続けると濃く出る」
という裏技もあります。良かったらこちらも試して見てくださいね。
目の中に入った異物や汚れを洗い流すために使う、洗眼薬というジャンルの市販薬があります。小林製薬の「アイボン」がその代表的な商品です。
このアイボン、CMが多く流され大変メジャーな存在であり多くの方が使用されています。そのため患者様の中には「目薬と一緒にアイボンも処方して下さい」と言われる方がたまにいらっしゃるのですが、アイボンは一般用医薬品(第3類薬品)であり病院で処方する類のものではありません。
また、このアイボンは使いすぎるとムチン層という黒目の表面を守って涙の状態を安定させる大事な物質を洗い流してしまい、
逆に目を傷めて強いドライアイ症状が出てしまうこともあります。上の写真の患者様は毎日アイボンを何十回も使っていて、黒目が傷だらけになってしまいました。アイボンを使うと爽快感があるのでやめられなくて癖になってしまったんですね。こうなると 「アイボン中毒」(我々の業界用語では「ボン中」)とも言える危険な状態です。幸いなことにこの患者様はアイボン中止+点眼薬処方で目の状態はすぐに改善しました。
アイボンは目に異物が入った時などにたまに使うのは良いと思いますが、日常的に毎日使う必要は全く無いと思います。皆様も使いすぎには注意してくださいね。
毎日の患者様の診察に使う、外来用の顕微鏡である細隙灯顕微鏡(さいげきとうけんびきょう)。
皆様も眼科を受診されると必ずこれにあごを乗せて診察を受けると思います。この細隙灯顕微鏡は1911年に発明されたのですが、それから100年変わらず眼科検査の王様であり続けてきました。それだけ完成度の高い検査方法であるということですね。
ちなみに、
この顕微鏡では目を5倍から30倍程度まで拡大して観察することが出来ます。私は通常は12.5倍で診察しています。
また、
観察範囲全体を柔らかな光で照らすことによって広い範囲の情報を得るための間接照明装置
ブルーフリーフィルター(BFF)と言う、結膜(白目)の上皮障害をしっかりと評価できるフィルター(これはドライアイ診療に抜群に役立ちます。というのは、ドライアイの患者様は角膜(黒目)の上皮障害よりも結膜の上皮障害が先行する事が多いからです)
手動の眼圧計
など、様々なデバイスが実はこの顕微鏡には満載されています。我々眼科専門医はこれらを自分の手足のように使いこなして毎日診察をしているわけです。
この大切な顕微鏡なのですが、どうも当院のものが診察時の患者様の目の立体感・奥行きの見え方が以前に較べて甘くなってきたような感じがしたので、念のためにメーカーに出してオーバーホールして貰いました。その結果はやはり光軸がわずかにずれていたとのことで、その修正と、更に全てのパーツをメンテナンスしてもらったので新品同様のコンディションに戻りました。これでまた毎日の患者様の診察を気持ちよく楽しくさせていただく事が出来ます。
これからもクリニックの隅々にまで気を配り、常に万全の状態で患者様をお迎えしたいと考えています。
さて本日5月11日、大型緑内障新薬のアイファガン点眼液がいよいよ全国発売となります。「アイファンガン点眼液って何?」という方はまず こちら をご覧下さい。さてこのアイファガンがアメリカで発売されたのは1996年と実に16年前のことでした。そしてその後ずっとベストセラーを続けている名薬です。日本はとにかく新薬の認可が遅く、我々眼科専門医はこの名薬を長年使うことが出来ずに悔しい思いをしてきましたが、今日ようやくその夢が実現し嬉しい限りです。
さて今日はその実際のサンプル品をスタッフと共に試して見た時の体験を実際に見て頂きましょう。
一瞬、「緑内障の目薬なので、まさか悪ノリして液まで緑色なのかな?」とびっくりしましたが、緑なのは外側の包装だけで中身は透明で安心しました。(笑)
さて今回は大型新薬ということもあり、5人で点眼にチャレンジして見ました。
まずは院長の私から。
眼圧は点眼前が12.3で点眼後が11.7です。うーん、イマイチですかね。ただ私は様々な目薬を試し過ぎているので、ちょっと目薬に耐性が出来ているせいがあるかもしれないですね。(笑)
次はスタッフで点眼チャレンジ初登場のゆみちゃんです。
眼圧は13.7→10.7です。良く下がっていますね。
次は点眼チャレンジ常連のきみちゃんです。
眼圧は13.7→11.0です。うん、良く効いていますね。
次はゴンちゃんです。
良く下がっています。ちなみにゴンちゃんは素直な目をしており、どの目薬も良く効く素敵な体質のようです。(笑)
最後は点眼チャレンジ初登場のともちゃんです。
眼圧は15.0から13.7に下降しています。まずまずですね。
以上をまとめると、アイファガン点眼液はどうやら期待通りの優れた眼圧下降効果を発揮しそうです。また点眼時の不快感もほとんどなく非常に点しやすい目薬であると言う点ではスタッフ全員の評価が一致しました。かなり総合戦闘力が高そうですし、実際どれほど患者様のお役に立ってくれるのかが本当に楽しみですね。
当院は本日5月7日で開院4周年を迎えることができました。
開院以来、多くの患者様に御来院戴けたことに心から感謝しています。またこの4年間学会出張以外では1日も休診せずに、スタッフと力を合わせ仲良く楽しく診療を続けることが出来たことも本当に嬉しく思っています。
さて今日は4周年ですので、改めて今までのクリニックの歴史を写真と共に少し振り返ってみたいと思います。
↑ これは開院前の2007年11月の写真です。元々この場所には八水蒲鉾(はっすいかまぼこ)というかまぼこ屋さんの工場がありました。その工場は出世して郊外に移転したのですが、その工場跡地は長い間そのままで、この先どうなるのかは我々八幡浜市民には全くの謎で良く飲み会の話題にも出ていました。私も「ここは本当に八幡浜の一等地だし、大きな電気屋さんとか美味しい御飯屋さんが出来たらいいなあ。何が出来るのか楽しみだなあ。」と思っていました。なので、自分にクリニック開業のお話を戴いた時には本当にびっくりしたと同時に「こんな良い場所なら自分の持っている力を極限まで存分に発揮できる。」という喜びで武者震いしたのを昨日の事のように思い出します。
↑ その後、縁あってこの地で開業することになり、地鎮祭をしています。
↑ これは2008年5月の開院時の写真です。ちなみに開院日は水曜日で午前中のみの診療だったのですが、午前7時40分に最初の患者様を診始めて、午前中の診療が終わったのは午後2時30分でした。私も新規導入した電子カルテの操作にてこずっていましたし、スタッフも実際の患者様にお会いするのが初めてで検査がうまく回りませんでした。例えば一番のルーティーン検査である目の血圧を測る眼圧検査でも、患者様にあご台に顔を載せて頂き位置を調整し、片手でまぶたを軽く持ち上げて、もう一方の手でジョイスティックを操作して眼圧を計測する、という一連の行動が必要なのですが、スタッフの中には「どうしても両手を同時に動かせない。緊張で体が石みたいに固くなってもうどうにもならない。」という者もおり、みんながドタバタして大騒ぎの1日でした。(笑)
↑ 壁面緑化を目指して植えたツタもまだひよひよです。最初はこんなに赤茶けていたんですね。
↑ これは2009年5月、開院1周年時の写真です。ツタがまだあまり伸びていないですね。
↑ そしてこれが、昨年2011年5月の写真です。かなり壁面緑化が進んできていますね。
↑ これが最新、2012年5月現在の写真です。壁面緑化はほぼ完成に近づいていますね。
これからも日々成長していくツタのように、眼科専門医としての毎日の努力・勉強を欠かさず、八幡浜地域の皆様に常に安全で快適な最新の眼科医療を提供し続けていけるように、スタッフ一同精進して行きたいと気持ちを新たにしています。
本日、「にしわき眼科クリニック 院長日記」 は20万アクセスを戴くことができました。眼科専門医としての日常や勉強内容を語るだけの非常にマニアックな内容ということもあり、日記を書き始めた頃は訪問して下さる方もほとんど無く1日平均5アクセスくらい(しかもその内の半分は自分)だったのですが(笑)、最近では多い時には1日500アクセスを超えることもあり、この日記のどこにそんな魅力があったのかは定かではありませんが、励みになりますし非常に嬉しく思っています。
ただ、このようにアクセスが増えてきたのは実はこの数ヶ月のことであり、昔の日記はほとんど御覧になっていない方も多くいらっしゃると思います。
そこで今日は20万アクセス突破記念で、過去の日記から皆様に御好評を戴いた物をいくつか紹介したいと思います。
毎日の診療では思いがけない患者様にお会いすることもあります。この日、私が偶然出会ったのは、、、、、、
2位 お寿司屋さんにて
四国有数の漁獲高を誇る港町である私の地元、愛媛県八幡浜市には、抜群に美味しいお寿司屋さんがあります。ある日、美味しく楽しくお寿司を食べていた私は、、、、、、
3位 うさぎの島 & うさぎの目は本当に赤いのか?
瀬戸内に浮かぶ秘密の小島、うさぎの島。眼科専門医として「うさぎの目は本当に赤いのか?」を調べるというミッションを持って島を探索し、私が得た結論とは、、、、、、
それでは皆様、これからも にしわき眼科クリニック 院長日記 を末永くよろしくお願いいたします。
さて今日も前回の日記の続きです。現在の加齢黄班変性(AMD)に対する抗VEGF薬の硝子体注射療法は、効果抜群で治療成績を跳ね上げたまさに「夢のクスリ」なのですが、反面その効き目が長続きせず定期的に注射を受けないといけない場合があるという弱点もあります。
また、この抗VEGF薬は実は目の玉が飛び出るほど値段が高い薬なので、最初は張り切って頑張って下さっていた患者様でも、次第に「高いし、もうやめたい。」と思われてしまうこともたまにあります。
しばらく前に新聞を読んでいると、
あらゆる細胞に分化できるヒトiPS細胞から作成した網膜の細胞を使ってこの加齢黄班変性を治療しようという臨床研究が始まるというニュースが載っていました。
この治療法が軌道に乗ればAMDの治療は更に大きく進歩することになるでしょう。今後の進展が楽しみですね。
さて4回に分けてお送りしてきた「加齢黄班変性(AMD)について考える」シリーズですが、今回で最終回です。皆様、お付き合い戴き有難う御座いました。
加齢黄班変性(AMD)について考えるスペシャル 完
さて今日も前回の日記の続きです。加齢黄班変性(AMD)の進行予防にサプリメントが大きな力を発揮することは前回述べた通りなのですが、残念ながら症状が進行してしまった場合には、現在では抗VEGF薬(ルセンティス、アバスチンなど)というお薬を目の玉に直接注射する治療法(硝子体注射)が一般的です。
この治療法は悪い新生血管を直接やっつけることが出来るので、症状を改善もしくは悪化を防ぐ効果は抜群であり、AMDの治療を劇的に進化させました。ただ1つだけ大きな欠点があり、薬の効果が1~数ヶ月しか持続しないので定期的に注射を受けないといけないんですね。(続く) │<< 前のページへ │一覧 │ 一番上に戻る │ |