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カテゴリ:外来診療一般
さて白内障手術時には、目の中への器具の出し入れと眼内レンズ挿入のために一般的に2.2~2.8ミリ程度の切開創を作ります。私自身は色々と試行錯誤の末に今は余裕を持って2.5ミリで手術を行っています。以前は2.3~2.4ミリでやっていたのですが、器具の出し入れ時にやや狭くて負担がかかり逆に創の強度が落ちることがあったために、安全性を重視して少し広げました。
そしてこの切開を作るためには スリットナイフ というものを使うのですが、私が開業しているエリアは非常に目が窪んで(奥目)いて更に瞼の幅(瞼裂)が狭い人が多いので、理想通りの切開を作るのに非常に苦労する場合がありました。
この苦労について以前に日記に書いてボヤいていたのを、眼科ナイフメーカーのマニー社(純国産メーカーです)
の方が見ていて、「奥目用の新製品が出たので使ってみて下さい。」とディーラーの吉田メディカルさんを通して連絡をしてくれました。ちなみに眼科ナイフメーカーは数社あるのですが、その技術力と切れ味はこのマニー社がダントツのトップで、私は手術でマニーのナイフ以外は一切使いません。そのくらい他社のナイフとは差があり、私はマニーが世界一の眼科ナイフメーカーであると確信しています。
そしてこれがその新製品 ショートヘッドナイフ となります。
アングルから先が従来品よりも2ミリ短くなっていて、飛躍的に操作性が上がっています。またナイフの先端から1.5ミリと2.0ミリのところにラインが入ったことによって更に使いやすくなっています。本物を見てみましょう。
小さすぎて何だかよく分かりませんね。それでは実際に手術時の画像を御覧戴きましょう。
切開が狙い通りに超クールに決まります。滅茶苦茶使いやすくて感動しました。また、奥目の患者様以外でも全然いけます。これは素晴らしいナイフですね。
この新製品のショートヘッドナイフが最高だったので、即日全ての手術で使用するように変更しました。マニーの担当者の方、またディーラーの吉田メディカルさん、素晴らしい情報を教えて頂いて有難う御座いました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2016.06.03 17:55:29
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