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新潮45 2013年11月号から 2013年10月18日発売の、新潮45 11月号を読んだ。 新潮45を全部読んだのではない。 その中の7ページ、『「全聾の天才作曲家」 佐村河内守は本物か』を読んだ。 少し前に話題になった、あの、全聾の佐村河内守は本物かといういう訴えだ。 筆者は、野口剛夫氏。 東京フルトヴェングラー研究会代表という肩書きの音楽家だ。 後出しジャンケンのような、評論家のような、「おかしいと思っていた」という内容ではない。 発売日からしても分かるように、何ヶ月も前の指摘だ。 勇気ある指摘だと思う。 野口氏は、ゴーストライターとして名乗り出た新垣隆氏と同じ桐朋の関係者なので、 新垣氏から泣きつかれて、野口氏がこれを書いたのかと思ったが、 読んでみて、それを感じる部分はなかった。 野口氏は、マスコミも、音楽業界も、全聾というお涙頂戴に流れて、金儲けの手段にした、 と指摘している。 また、佐村河内守の交響曲第一番については、「マーラー、ショスタコービッチ・・・過去の巨匠たちの作品を思わせるような響きが随所に露骨に表れる」と評し、つまりは、全聾でありながら、「マーラーの交響曲の焼き直しような響きになってしまうのは、いったいどう理解したらよいのだろう」と、全聾を疑っている。 この新潮45が発売された時に、関係者はどんな検証をしたのだろう。 変な音楽家が、やっかみで好き勝手なことを書いている、と黙殺したのだろう。 反省のない社会は日本をダメにする。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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