昨日、話題の映画
「男たちの大和」を観た。
封切り前からネットで予告編を見て「観たい!」と思ってたので
あれこれ試写会に応募したのだが全敗。時間の出来た今日なら
いいかと思った。しっかり金券ショップに行ってから(笑)
上映館に向かった。
千日前の国際シネマ。
門構えがキレイだから今風の映画館かと思ったら、中は
昭和40年代前半くらいで
時間が止まったような世界に
なっていた。
うさんくさい作りの中庭に、音が割れるスピーカー。
平たい床と席(笑)。そして懐かしい節回しのお姉さんの上映案内。
それだけでもなんかおもろかった(^^
映画自体も、良作だと思う。
ところどころで泣いた。
戦争自体について分かったようなことを言うのはここでは
やめるが、責任を負わなくて良い人間の決定はどこまでも
いい加減になるということをつくづく思った。
戦いに赴く男たちの魂は尊敬に値するし、殉じた人達の
価値はそれによって変ずるものではないが、この大和の沖縄特攻と
いうのは作戦としてはむちゃくちゃである。
ほとんど「ヤケクソ」と
言ってもいいだろう。
スズメバチが数十匹飛んでくるのを水鉄砲で打ち落とせないのと
同じく、戦艦の機銃だけで対空戦を行うことなど不可能だ。
にもかかわらず、こんな作戦を行ったことには、中枢部の
メンツなど、政治的な思惑もあったのではという気がした。
(それを示唆するようなシーンも出てくる)
中村獅童の演技がベストだという印象。
原作も読んだけど、一途な内田一曹のキャラをしっかり出している。
ツッコミどころもあるにはある。
現代シーンの展開が不自然。
なんで鈴木京香がその地点に船を出したいのかと言うのが
唐突だし、漁協で断られたあとで仲代に船を出してもらうまでの
流れがなんかどうも。
あと、戦時シーンでは開戦から沖縄特攻に至るまでの
流れをナレーションと記録映像だけであっさり描きすぎ。
連合艦隊が壊滅していくという悲壮感が漂ってこない。
60年前の今日に年少兵で従軍していたのなら当時18歳。
現代シーンでの仲代の年齢は、戦後60年だから78歳ということになる。
現役で漁船を走らせるには高齢すぎるのでは?
・・・などなど、言い出せばいろいろあるけど、
最近の邦画でこれだけ見せてくれるのは久々。
機会あればぜひ観てみてください。
この年末年始の帰省で、この映画のことが空襲経験者の親父との
良いトークネタになるだろう。
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by 西沢知樹
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