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2016.10.18
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カテゴリ:家作り
気密性が高い住宅では、レンジフードファンの近くに差圧感応タイプの給気口が設置されます。
一条工務店では、何も言わないと、マックスの給気口VGK150SDFが設置されてしまいます。

換気扇使用時に周囲の気圧が低くなると給気口が開き、キッチンに直接外気を取り込むことで、換気計画以上の無駄な換気を防ぎます。
無駄に換気せず冷暖房や徐加湿の効率低下を防止することは、電気代を抑えることにもつながります。

給気口と換気扇の位置

気圧差に反応しやすくするため、差圧感応給気口と換気扇は近い方が望ましいはずです。
我が家の場合、その距離は、わずか1メートルほどです。
しかし、キッチンの換気扇を最大風量で使ってもVGK150SDFの差圧ダンパーは全く開きません。

たとえば、家の気密性が低かったり、家が広すぎると、局所的な差圧が発生せず、ダンパーが開かないこともあるようです。
しかし、C値は0.7cm2/m2ですし、家が広すぎるということもないのですが。

マックスの給気口VGK150SDFが壁ギリギリに設置されている


そこで、役立たずのVGK150SDFをパナソニックのFY-DRV062に替えようと思ったのですが、一つ大きな問題がありました。


マックスの給気口VGK150SDFの横幅は190mm

マックスの給気口VGK150SDFの横幅は190mmです。


パナソニックの自然給気口(差圧感応形)FY-DRV062の横幅は215mm

一方、パナソニックの自然給気口(差圧感応形)FY-DRV062の横幅は215mmです。
横幅が25mm多いこと自体は問題ないのですが、一条工務店が設置した場所に問題がありました。


マックスの給気口VGK150SDFが壁ギリギリに設置されている
つまり、マックスの給気口VGK150SDFが壁ギリギリに設置されているため、FY-DRV062に交換できないのです。
右にあと10mmほど隙間があれば、全く問題なく交換できたはずです。
(今までFY-DRV062に交換しなかったのは、こういう問題があったからです)

なぜ、こんな不自然な場所に設置されているのかわかりませんでした。
しかし、昔の図面を見なおしたところ、理由と思われるものが判明しました。

この右側の壁にはパイプスペースがあるため、約20cmほど壁が厚くなっています。

最終版から少し前の図面

しかし、上図の通り、最終版から少し前の図面を見ると、ここにパイプスペースはありません。

おそらく、後からパイプスペースが追加されたにもかかわらず、給気口の位置が変更されなかったためと思われます。
他の図面も確認しましたが、少し手前に穴をずらしても、まったく問題がなかったはずです。

仕方がないので、FY-DRV062への交換は諦め、VGK150SDFを改良することにしました。

給気口を外した
とりあえず、給気口VGK150SDFを外しました。
なぜかビス止めされていなかったので、引っ張るだけで、簡単に外れました。
そういえば、引き渡し間際のチェックで、給気口が浮いているのを指摘した記憶があります。
そのとき、押し込んだだけで、ビス止めしなかったのですね。

壁とパイプの隙間
給気口を外すと、壁のボードとパイプ(VU塩ビ管φ150)の間に隙間がありました。

隙間をテープでふさぐ
この隙間から屋内外の空気が入るのはよろしくないので、適当なテープでふさいでおきます。

ちなみに、塩ビ管はグラつくことなく、しっかり固定されていました。
つまり、塩ビ管の位置を右の壁から少しも離せないので、FY-DRV062の設置を断念せざるを得ないということです。

2枚の半月形ダンパーで閉じている
給気口VGK150SDFの差圧ダンパーは、半月状のバタフライ型です。

2つのバネでダンパーを閉じている
蝶番には、ダンパーを閉じる方向に働くバネが2つセットされています。
ダンパーは外側に傾けて付けられているので、仮にバネが無くても重力で閉じます。
したがって、このバネは気圧の差でダンパーを開けるか否かを決定する重要な部品ということです。

内側から差圧ダンパを閉じるバネの端を外す
差圧ダンパを閉じるバネが強すぎることで、ダンパーが開ないと考えられるため、バネ1本の端だけを外すことにしました。
適当な工具でバネの端をつまんでずらして、蝶番の隙間に入れるだけです。


外側から見たところ 差圧ダンパを閉じるバネを1つ外す
バネの端を外すと、裏側(屋外側)にバネの端が飛び出した状態になります。
これを元に戻すことも可能です。


換気扇動作時 レンジフードファンを回すとダンパーが開くようになった
給気口VGK150SDFを元通り設置したところ、レンジフードファンを回すとダンパーが開くようになりました。
やはりダンパーを閉じるバネの力が強すぎたということでしょう。

換気扇を止めるとダンパーが閉じる
換気扇を止めてみると、無事にダンパーが閉じます。

ティッシュで検証 レンジフードファン停止時
ティッシュを付けて検証してみます。
ちなみに、一条工務店標準のレンジフードファンは富士工業製のISR-904SIで、換気性能は次の通りです。

定格電圧
(V)
ノッチ定格周波数
(Hz)
消費電力
(W)
風量(m3/h)騒音
(dB)
0Pa100Pa
1005010257543045
6011550044044
5066320-34
6066290-31
5031170-21
6030150-20

50Hz地域なので、「弱」は170m3/h、「中」は320m3/h、「強」は575m3/hです(0Pa時)。

ティッシュで検証 レンジフードファン「弱」
レンジフードファンを「弱」で運転すると、こんな感じです。
以前は「強」にしても開かなかったダンパーが、「弱」でも開くようになりました。

ティッシュで検証 レンジフードファン「中」
さらにレンジフードの風量を「中」にすると、こんな感じです。

ティッシュで検証 レンジフードファン「強」
そして、「強」では、こんな感じです。

給気口VGK150SDFのダンパーが、少ない差圧で開くようになりましたが、いいことばかりではありません。

・屋外の風圧でダンパーが開く頻度が増える(強風時以外にもダンパーをロックしないといけなくなるかも)。
・フィルターが汚れやすくなる(何度か洗って使えるものの、交換時には費用がかかる)。
・給気口周辺が結露しやすくなる(ダンパーが開いていなくても、給気口内では結露していたみたいですが)。

ちなみに、給気口の下はゴミ箱置き場になっています。


参考までに、パナソニックFY-DRV062とマックスVGK150SDFのスペックを比較した結果を載せておきます。

Panasonic FY-DRV062 抵抗損失曲線 圧力損失曲線 

これは、パナソニックFY-DRV062の抵抗損失曲線です。
差圧動作時の「開」だけでなく、ダンパーを閉じた「全閉」と開放した状態の「全開」時の抵抗損失もわかります。
結露水を外へ排出する水抜き穴があるためか、全閉でも少し通気があります。
上からダンパーを吊り下げているガラリタイプなので、バネではなく、重力で閉じます。
そのためか、少しでも圧力差があると通気があるようです。
ダンパーに錘になるものを貼れば、少しの差圧では開かなくなるとは思いますが。

FY-DRV062は主にABS樹脂と発泡ウレタンでできているので、結露しにくく、結露水の排出経路も設計されています。
ただし、なぜか寒冷地では使えないようです。


MAX VGK150SDF 抵抗損失曲線 圧力損失曲線
一方、こちらは、マックスVGK150SDFの圧力損失曲線です。
ダンパーが開かないようにロックしても蝶番には隙間があるのですが、データはありません。
このグラフによれば、15Paくらいの気圧差がないと、ダンパーが開かないようです。
今回、2つあるバネを一つ無効にしたことで、ダンパーが開く差圧が8Paくらいまで下がっているかもしれません。

なお、VGK150SDFには水抜き穴がなく、室内側に発生する結露水が逃げる場所がありません。
そのためか、金属製ダンパーの手前は水が溜まって乾燥したような模様で汚れていました。
たまった結露水が室内側に漏れれば、壁を汚してしまうでしょう。


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Last updated  2016.10.18 22:59:11
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