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カテゴリ:フランス映画
1987年 フランス 監督:ルイ・マル 第2次世界大戦中のフランス。ジュリアン・カンタンはパリの実家から離れたカトリックの寄宿学校に兄と共に入っている。ある日1人の新入生がやって来た。彼の名前はジャン・ボネ。カンタンは優等生だが、ボネは彼と並ぶほどの優秀な生徒だった。はじめはボネのことを疎ましく思うカンタン。しかし、神父様からボネのことを君が手本となり仲良くしてあげなさいと言われ彼のことを気にかけるようになる。授業のゲームの時他の生徒からはぐれてしまった事をきっかけに、2人は親しくなる。そしてある時、カンタンはボネがユダヤ人だと知る。 最初ボネに対してのいやがらせがちょっと不愉快だが、小・中学生の男の子ばかりだとこういう感じは日常茶飯事だろう。 カトリックの寄宿学校というと、規律が厳しくて窮屈なイメージがあるが、ここは休み時間は生徒が平気でケンカもするし、先生も慌てて止めに入ったりはしない自由な雰囲気だ。 校長先生はユダヤ人を何人もかくまっている。 ボネは自分がユダヤ人で、父は捕らえられおそらく母親もそうなっているかもしれないと感じている。そしていつかは自分も、といつも恐れていた。 カンタンは叉、ユダヤ人がどうして捕まえられなければならないのかわからないが、それは理不尽な事だと感じている。そして、実際に自分の友達がユダヤ人だとわかり、でもまだ子供で自分ではどうすることもできないのだ。 カンタンとボネ、やっと仲良くなれたのにそれもつかの間、戦争の醜さは田舎町の学校にも容赦なく訪れる。 ユダヤ人というだけで…、彼らをかくまった罪で、密告者も…、戦争は本当に残酷だ。 「死ぬまで僕は決してこの1月の朝の事を忘れない」とカンタンがボネ達を見送りながら言うラストシーンが胸を打つ。 号泣する映画ではないが、戦争やユダヤ人への理不尽さとそれに対する怒り、悲しみがこみあげて、最後は涙が止まらなかった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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