|
テーマ:おすすめ映画(4018)
カテゴリ:アメリカ映画
≪本当に好きだと気づいた相手はもうすぐ結婚してしまう…≫
公開当時あまり興味を持たなかったんだけど、最近初めて観て意外に良い映画でした。 料理記者として活躍するジュリアンは大学時代の恋人で、その後9年間親友のマイケルに28歳までお互い独身だったらその時は結婚しよう、と言われていた。どこかでそれを期待していたジュリアン。しかしマイケルから突然かかってきた電話は「今度の日曜日に結婚する」と言う言葉だった。改めて自分はマイケルを好きなんだと気づいたジュリアンは、この結婚を阻止すべく彼のいるシカゴへ乗り込む。覚悟して会いに行った彼女だったが、人懐っこい笑みを浮かべいきなりハグしてくるマイケルのフィアンセ、キミーに押されおまけにブライドメイドを務める羽目に… あの手この手で何とかこの結婚をダメにしようと策略するジュリアン。それもえげつないやり方で、それを企んでいるジュリアンはイヤーな女に見えます。それに比べキミーは天真爛漫な20歳のお嬢様。自分とは正反対のキミーに、最初は「私のマイケルを取らないで」と言う気持ちから「あんな小娘に負けてなるものか」という気持ちへの変化。 この好対照な2人の女性にジュリアとキャメロンがうまくはまっていました。結婚しようとする相手を奪おうとする昔の恋人と、何も知らずに彼女の策略にはまろうとしているフィアンセ。 どちらの立場に立つかでジュリアンとキミーへの応援の仕方が変わってしまいそうな状況ですね。確かにこんなに可愛くて誰からも愛されそうな、もうすぐ花嫁になろうとしている女性を悲しませようとするジュリアンはホントにイヤな女です。でも、もしジュリアンの立場なら結婚式まで僅かしかなくても最後まで頑張るのかもしれない。「私が本当に好きなのはこの人なのよ」と分れば。でもあんな事したってばれるし自分だって後味は悪いはずなんですけど、焦っているし、大人の女らしからぬ必死でなりふり構わずという愚かな行為に及んでしまいます。観客の大方はキミーの見方だろうし、こういう場合十中八九婚約者の方に分がありますよね。それに実際は思ったとしても、奪うという行動にはいかないでしょうけど。 だけど結婚前の男性が昔の彼女からあんな告白されたら、困惑するだろうけど忘れられない人になるのは確かだろうな。だからハネムーンに行くときにジュリアンにあんなこと…。どっちもずるいぞ! 結婚披露パーティーでのジュリアンの挨拶の時、「この歌を貸してあげる」とプレゼントしたのは粋でした。敗北を認め、でも最後のプライドがちょっとでてたかな。 レストランで"I SAY A LITTLE PRAYER"の大合唱になるシーン、ちょっとベタだけどアメリカならあり得るかもしれない、と思いました。あの曲が好きなんであのシーンも好きです。 ラスト、ゲイの親友ジョージと踊るジュリアン。彼こそは今の本当のベストフレンド。こんな友達がいたらいいだろうな、と思わせるシーンです。決して恋愛や結婚には発展しないゲイの親友なんて。ルパート・エヴェレットがどことはなしに本物のゲイの雰囲気が漂っていて良かったですわ。 バート・バカラックなど全体に音楽の趣味がとても好きでした。 ジュリアとキャメロンの好対照な女性にそれぞれ持ち味が出ていましたが、「あなたは負けて当たり前よ」と思いながらも、ラストに行くに従いジュリアの方に感情移入しているのに気づきました。まあ、ジュリアンが主人公の映画ですからね。 楽しくて、ちょっぴり切なくてなかなかいいラブコメでした。 MY BEST FRIEND'S WEDDING 1997年 監督:P.ジェイ・ホーガン 脚本:ロナルド・バス 出演:ジュリア・ロバーツ、ダーモット・マルロニー、キャメロン・ディアス、ルパート・エヴェレット お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[アメリカ映画] カテゴリの最新記事
|
|