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あんなことやそんなこと

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danke3@ Re:パッションフルーツの続き(09/09) やはり熱帯の生物、生命力がすごいのです…
ケビン大杉@ Re:パッションフルーツの続き(09/09) 凄すぎます。 そのうち、熱川バナナワニ…
いちろん92@ Re:パッションフルーツの続き(09/09) 本当に熱帯みたいですね!そういえば、パ…
ナタ55@ わ~~い♪♪ おちゃのこさいの様、こんばんはです。 …
おちゃのこさいの@ 温室・・・実はあるんです ケビン大杉さん  おちゃのこ(父)の趣味…
2005/07/10
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いつ頃ハードボイルドという言葉を覚えたのかまーったく思い出せないほど、記憶の彼方ですが、「ハードボイルド」というカテゴリがミステリの中にあるということを、遙か大昔のガキん子の頃に知りました(って、本格ミステリファンの方からは、ハードボイルドはミステリじゃない、という主張もあるらしいですが)。そして、私が、チャンドラーを知ったきっかけがもう大変だったの何のって。

当時、コバルト文庫が、氷室冴子、新井素子などの少女小説を出し始めた走りで、流行に乗って結構、その手の本を買ってたわけですが(氷室冴子は今でも読みますけど、今ご本人が全然書いてらっしゃらないみたいだからなぁ。母親共々未完の作品を待ってるんですけど)。で、シリーズものが好きだった私は、久美沙織(確か、ゲームのMOTHERや、ドラゴンクエストのノベライズなどをされてたと思うんですけど)の「丘の家のミッキー」(ひぇええ、装丁変えて再版されてるんだ)というシリーズ物を読んでたんですけど(うーむ、あまりに少女趣味なのでいくらガキん子の頃とはいえ、かなり恥ずかしいぞ)、どうも、大昔っから作家買いの癖があるみたいで(もともと文庫などの巻末の宣伝見て、買いに行くこと多かったしなぁ。多分、「丘の家のミッキー」も氷室冴子の本の巻末の宣伝見て手を出したんだよな、確か)、同著者が同じくコバルトから出していた「半熟せりか」のシリーズ(←これが、電子書籍で出てるってんでびっくりしたのが昨日の日記なんですよ。あはは)に手を出したりなんかして。

で、その半熟せりかってのは、当然ハードボイルドにひっかけてる訳ですが、まぁ、その中に、「『ギムレットには早すぎる』ばりの気障な台詞をばんばん吐いて事件を解決するハードボイルドな探偵にあこがれる」なんて文があって、もうこれが気になって気になって(もともと気障な台詞ってのに弱いし)。で、確か、この半熟せりかのシリーズの中には、チャンドラーとは出てこなかったと思うんですけど、愛猫の名前がマーロウだったです。どっかにフィリップ・マーロウって名前も出てきたかもしれない。でも手がかりはそんだけ。

今なら、インターネットがあるから、ちゃらっと、「フィリップ・マーロウ」とか「ギムレットには早すぎる」なんかで検索したら、もうすぐに元ネタが何かたどり着きますけど、私がガキん子の頃にはそんな便利な物がなかったから、レイモンド・チャンドラーにたどり着くまでむっちゃ苦労しましたです。多分、数年かかったと思うなぁ。大分、世の中になじむようになってから、ミステリだとハヤカワ文庫があやしいという見当をつけて、本屋に当時よく置いてあった、目録の説明文を片っ端読んで、おそらく、レイモンド・チャンドラーだろうという予測の元に、チャンドラーを読み始めて「長いお別れ」で「ギムレットには早すぎる」に出会ったときには、もう小躍りしちゃいましたよ(そして、今度は、その中の本当のギムレットの作り方として出ていた「ローズのライム」というのが何かを探すのに苦労したのであった。全くもって同じことの繰り返し)。

でも、チャンドラー、「ギムレットには早すぎる」どころじゃなくて、気障な台詞満載で、「いつもフランス人は、うまいことを言う。さよならを言うことはわずかの間死ぬことだ」(多少、記憶が曖昧なので、微妙に違ってるかもしれないですけど)(確か、「長いお別れ」)とか、あの有名な「タフでなければ生きていけない、優しくなければ生きていく資格がない」(これくらいは「引用」で許されると思うんだけど)も、同チャンドラーのマーロウシリーズの「プレイバック」の一節だと知って感動しちゃいましたですよ。(清水俊二氏の翻訳がまたいいんですけど、でも、彼の翻訳では、この台詞は、こうなってないんですよね。「しっかりしていなかったら・・・」と訳していて、思わず本の該当部分の横に、「タフでなければ・・・」と鉛筆書きしてしまった(わはは、若いってホント色んなことするよね ← ちょっと照れてる)。なんで、「タフでなければ・・・」の方が一般的に有名なんだろう、誰の訳なんだろうと調べてみたら、生島治郎という人だ、と書いてるサイトを見つけました。一般に出回っている本の台詞と違うのに、これほど広まっている台詞も珍しいような気もしますけど、それだけ、しっくり来る言い回しだったってことなんだろうと思います。

それにしても、最初に出会った翻訳がどんなだったかって重要だなぁ、と思ったことがありまして。近頃、レイモンド・チャンドラーの未完成作品に、ロバート・パーカーという人が加筆して完成させた「プードル・スプリングス物語」というのがあると知って、喜んで買ってみたんですけど・・・・。まぁ、なんか途中から、フィリップ・マーロウ性格がちゃうよ(って、まぁ、途中から違う人が書いてるからしょうがないですけど)ってのは別として、第一人称に「俺」を使うフィリップ・マーロウは、私のイメージとちょっとちゃうよーと(日本語において、第一人称に何を使うかって重要だなぁ、としみじみ)。最初のイメージが、第一人称「私」で刷り込まれちゃったから、もう他の第一人称だとイメージ違っちゃうんですよね。

というわけで、フィリップ・マーロウ、かっくいいっす。





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Last updated  2005/07/11 02:39:20 PM
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