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カテゴリ:読書・コミック・映画
見世物祝祭劇『エレンディラ』
彩の国さいたま芸術劇場 大ホール 8月11日(土) 18:30開演 原作: ガルシア・マルケス 脚本: 坂手洋二 演出: 蜷川幸雄 音楽: マイケル・ナイマン 出演: 中川晃教、美波、國村隼、瑳川哲朗 ほか 砂漠に吹く風、男達の行列、人々が広場に集まり、祭りが始まる。 その時、世界の中心で待ち望まれた奇跡の娘が現れる。 その名はエレンディラ 過失から祖母の家を全焼させてしまった少女エレンディラは、その責任をとるため、祖母により、娼婦として1日に何人もの客を取らされている。その美しさから、瞬く間に男達の人気を集めていたエレンディラだったが、ある時、彼女は本当の愛を誓う美青年ウリセスと出会う。2人は祖母からの脱出を試みるが、あっさりとつかまってしまう。祖母から逃げるには彼女を殺すしかないと考えた2人は、それを実行しようとするが・・・ いやー、長い。 6時30分に開演して、終わったのが10時30分を超えていました。 帰れない人もいたんじゃないかと心配するぐらい。 途中3回の休憩を挟んで計4幕。 まあ、見ている間はそんなに長いという感じはないですが。 全体的には、完成度はあまり高くない気がします。 やりたいことがたくさんありすぎて、まとまっていないような。 ラーメンの全部のせのような。 セットや大道具など舞台もガチャガチャしていますね。 もっと抽象的なセット、大道具で幻想的なイメージを作ることはできると思いますが、 見世物小屋的ないかがわしさ、猥雑さを出したいのかな、という感じ。 であれば、もっとケバケバしくしてもよかったかも。 中川晃教ということで、もっと歌があるのかと思っていましたが、基本はストレートプレイ。 歌の部分はさすがですが、歌そのものが、メロディに詞がのっていなくてつらい感じでした。 ウリセスの若さ・青さはよく出ていたのではないかと思います。 美波は、脱ぎっぷりはいいのですが、モデルさん体型なので、娼婦という感じはないですよね。でも、子どもという設定なので、あんな感じでもいいのかな。 歌はちょっと苦しそうですが、演技はなかなかいいと思います。 清楚で、強くて、それでもきっと、大人になったら悪女になるんだろうという感じにさせます。 瑳川哲朗さんが一番いいですね。 強欲で、孫のエレンディラに娼婦をさせて生活する、まあ嫌われるべき存在なのですが、なんだか憎めないというか、キュートでさえある。 この舞台の主役でした。 たぶん、蜷川幸雄氏は、上演時間の長さも、舞台装置も、全部いろいろ言われるであろうことをわかっていながら「そんなもの知るか」という感じでやっているのでしょう。 (想像ですが) これは、こういう見世物なんだと。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007/08/12 02:08:08 PM
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