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カテゴリ:文学賞
本の感想を絵で表現する「第22回読書感想画中央コンクール」の指定図書が決まり、作品の募集が始まった。選定のねらいを全国学校図書館協議会の内海淳選定・企画部長に聞くとともに、図書の内容を2回にわたって紹介する。【木村葉子】
小学校低学年、高学年の2部門8冊について内海部長は、「ストーリー展開が楽しく引き込まれるような内容。絵を描くイマジネーションが喚起される本がそろった」と話す。 ■小学校低学年の部 ◇しましまのティーシャツをきてみたら…(土屋富士夫・作・絵/PHP研究所) 新しいティーシャツを着たら、8人の海賊が乗った海賊船の船長になってしまった。愉快なファンタジーで、わくわくする内容が楽しい。 ◇おたすけ妖怪ねこまんさ(横山充男・作/よこやまようへい・絵/文研出版) 妹が大切にしているハムスターを逃がしてしまった。妖怪に捜してもらおうと、神社にお願いに行く。失敗を謝る大切さがわかる一冊。 ◇ただしい?!クマのつかまえかた(クレア・フリードマン・作/アリソン・エッジソン・絵/しらいすみこ・訳/ひさかたチャイルド) クマ好きのウサギが、本を手がかりにクマを捕まえに出掛けたものの……。愛らしい絵に反してブラックユーモアが効いている。 ◇あまくておいしいこいのものがたり(ジョナス・リベイロ・文/タチアナ・パイヴァ・絵/おびかゆうこ・訳/光村教育図書) ケーキ職人とお姫様は、初めて会った日に恋に落ちる。ドレスを着なくなったお姫様は、カーテンにして町の人に配る。絵も楽しめるロマンチックなブラジル絵本。 ■小学校高学年の部 ◇とどろケ淵のメッケ(富安陽子・作/広瀬弦・絵/佼成出版社) カッパのメッケは滝の水が止まった原因を突き止める。元に戻すには、いけにえが必要だ。自己犠牲や友情について考えさせられる。 ◇ぼくのブック・ウーマン(ヘザー・ヘンソン・文/デイビッド・スモール・絵/藤原宏之・訳/さ・え・ら書房) 1930年代の米国が舞台。辺ぴな所に住み学校にも通えない少年の元に、馬に乗って本を届ける女性がやってくる。読書の素晴らしさを改めて感じられる。 ◇秘密のマシン、アクイラ(アンドリュー・ノリス・著/長崎訓子・絵/原田勝・訳/あすなろ書房) わんぱくコンビが見つけた不思議な乗り物。操縦方法を知るために、勉強嫌いの2人が必死に学び始める。軽快な物語が伝える、本当の学びの喜び。 ◇木の声が聞こえますか 日本初の女性樹木医 塚本こなみ物語(池田まき子・著/岩崎書店) 難しいとされるフジの古木の移植などを手掛ける主人公は、木からのメッセージに耳を傾ける。人間と木、自然とのかかわりを学べる。 しましまのティーシャツをきてみたら… おたすけ妖怪ねこまんさ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Sep 28, 2010 09:07:07 PM
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