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結婚を2ヶ月後に控えた友は、夜の改札口でひとり婚約者を待っていました。
偶然通りがかった私は、「結婚のお祝いは何がいい?」とたずねました。 当時まだ学生だった私に、友は「学生から祝いなんていらんよ。」と答えました。 「学生だって、友達に結婚祝いくらいできるわ!!」 私は、少し怒った風にふてくされた返事をし、その場を立ち去りました。 これが、この世で最後の友との会話でした。 それから数日後、友は職場で突然意識不明となり、そのまま目覚めることなく逝ってしまいました。 友は自分が死んでしまったことをわかっていないんじゃないだろうか・・・。 この世に残した婚約者に、もう会えないことを知らないんじゃないだろうか・・・。 友の死を知った日から、私は毎日こんなことばかり考えて過ごしていました。 そんなある夜、私は夢を見ました。 『友の家に向かって歩いていると、死んだはずの友が自分の家から出てきて、私に向かって歩いてきます。 驚いた私は友に駆け寄り、叫びました。 「何やってんねんなぁ!!死んでしまうなんてアホやんか!!どうしたんや!!」 「大丈夫。それより、そっちこそ大丈夫か? しっかりしぃや。」 小学生の頃から顔色が悪く、多少病弱だった友は、生前よりも元気そうでした。 太陽が眩しく友の顔を照らしていたので、よけいにそう見えたのかも知れません。 そして友は、自分のことよりも悲しみに沈む私のことを心配してくれています。 私たちは泣きながら抱き合いました。 友の身体は暖かく、頬を伝う涙は少し冷たかった・・・。 すぐ横にとまっていた自転車のステップに私の右足が少し当たり、ガシャンという音がしました。 しばらくして友は、もう行かなければならないと言い出しました。 「また、会えるよね。」 とたずねる私に、友は「そうやな。じゃぁ。」と答え、振り返りながら私が来た方向へ去って行きました。 太陽が友の背中を照らし、やがて見えなくなりました。』 夢から覚めた私は、心も落ち着き、自分の生活を取り戻すことができるようになりました。 本当に不思議な夢でした。 太陽の眩しさ、友の身体、涙や自転車に当たった右足の感触は今でも忘れません。 ずうっと夢の時刻は夕方のような気がしていたのですが、 今になって方角をよく考えると、あの太陽の光は東から射していました。 でも、早朝にしては眩しすぎたように思います。 非科学的なことを、あまり信用しない私ですが あの夢ばかりは、本当に友が会いに来てくれたのだと思っています。 残念ながら、あれ以来、友が会いに来てくれることはありませんでした。 でも、不思議といつでも会えるような気がしてなりません。 もう、何年も前の話です。 [よもやま話]カテゴリの最新記事
悲しいけれど、のん兵衛さんとお友達の強い絆を感じさせるお話ですね。ぼくも、去年の今ごろ、友人を亡くしました。ぼくの夢にはいまだ出てきてくれない薄情なヤツ(笑)ですが、今は、逆にそれが彼のやり方かなとも思います。
実は、ぼくも、祖父母(の死)にまつわるふしぎな夢というのがあるのですが、それはホントにアレな人呼ばわりされそうで・・・。(2004/11/30 06:43:22 PM)
やまぐぅさんも悲しい体験をされたんですね。
そのお友達も、ひょっこり訪ねて来てくれるかも? 私はちょうど去年の今ごろ、身近にいた少年がバイク事故で死んでしまいました。 本当にバカな奴です。 いつも「がんばれよ」って励ましてやっていたのに、もう何も言ってやれません。 しかもそいつは生前のお礼にも現れない☆薄情ものです! おじいちゃん&おばあちゃんのアレな夢のお話、気になりますねぇ。(2004/11/30 11:13:58 PM)
トラックバックの件は了解しました。でも、気にされることもなかったのですが。あのタイトルの方が、悲しいけれどふしぎな内容の雰囲気は伝わると思いましたよ?
その少年は事故ですか?やりきれないですね・・・。じいさんばあさんの話ですか?じゃあ、日記にしてみようかな?(2004/12/01 08:52:02 PM)
やまぐぅさん
あいつは、早朝の交差点で出会い頭に車と衝突し、その弾みで跳ばされ、電柱にノーヘルの頭を強打したそうです。 毎日そこにいるはずの奴が突然いなくなるって本当に悲しすぎます。 残念なことに、私はこの手の経験を幾度かしているのです。 今も、同じような馬鹿者が、日本のどこかをご機嫌気分で走り回っているのかと思うと、歯がゆい思いで一杯です。(2004/12/02 01:38:33 AM) │<< 前へ │次へ >> │一覧 │コメントを書く │ 一番上に戻る │ |
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