タウンミーティング・イン・宇都宮
内閣府が主催するタウンミーティングが4月17日に宇都宮で開催され、私も参加してきました。今回のテーマは「司法制度改革」。裁判員制度の導入・日本司法支援センターの設立などの司法ネットの構築などを中心にした話題について、会場に集まった方々からの意見・質問に対して南野法務大臣、佐藤幸治教授、四宮啓教授がその場で答えてゆくという内容でした。事前に用意されたお決まりの質問でなく、その場で挙手、指名された者からの質問に答えるという形式には好感を憶えました。丁度前日に「裁判員制度への参加、70%以上が否定的」という調査結果が報道された事もあり、タイムリーな話題に参加者の関心も高く、途切れなく出される質疑と応答を、私も大変に興味を持って聞き入っていました。裁判員には法律的知識が必要なのでは?という質問に対して、「法律的な知識は不要で、主な役割は証拠の鑑定であり、証拠から被告が本当に犯罪を起こしえるのか?についての判断するだけでよいのだ」という説明は分かり易く、なるほどと思わせるものがありました。裁判員制度についてのビデオ(中村雅俊や西村雅彦が出演!)を事前に上映するなどからも、力の入れようが感じられる内容でした。ただ、なぜ敢えて裁判員制度を導入するのか?についての説明は、遠まわしにされていた印象がありました。また裁判員に選任された者が本当に職場や家庭の問題なく裁判に参加できるのか、雇用に関する保障や日当その他補助などの現場への配慮についての説明もまだ不十分な印象でした。これらの点も充分に整備し、そのことをきちんと伝えて行かなければ、強制的に参加を求められる事になる国民の理解が得られないのではと感じました。ともあれ、今後の司法制度改革についての関心が非常に高まり、有意義な内容だったと思います。自分も司法書士として今後どのような形で関わっていけるのかを考えながら、動向を見つめて行こうと思います。