風立ちぬ
風立ちぬ 今日は、心療内科その後、お買い物へちょこっと本屋へ寄ったのが悪かった!NHK教育で、「Jブンガク」というのをやっていて日本文学を英語で読む!って感じなんだけど、それを録画してる(朝6時40分ころ)今週と来週は、林芙美子の「下駄で歩いた巴里」林芙美子は「放浪記」が有名だけど、これも凄いよ第2次世界大戦中にシベリア鉄道でモスクワ経由でパリに行ってるその時のことを書いた本そして、その次(7月19日から)が堀辰雄の「風立ちぬ」テキスト読んでたら(これも衝動買い)、どうしても原作が全部読みたくなった本屋をうろうろ・・・購入特に盛り上がるとかいう本ではない只、主人公と結核を患っている婚約者とのサナトリウムでの生活が淡々と描かれている表現が美しい死を覚悟している者の会話の中に、「生」への執着がみられる「私、なんだか急に生きたくなったのね・・・」"I,um,all of a sudden,I feel like I want to go on living." ところで・・・この翻訳をしているのが、ロバート・キャンベルなんだけどテキストに「キャンベルのつぶやき」というのがあって、日本語を英語に訳す時の悩ましさとか、擬態語が多すぎ!とか日本人は色で感情を表現するとかピタリと合う訳がないから、こうにしたんだよー。みたいな事が書いてある「あなた・・・」彼女の声は今度は殆ど中性的なくらいに聞こえた。「いま、泣いていらっしゃたんでしょう?」"Darling...."Her voice this time sounded nearly neutral."You were crying just now,weren't you?"もう、勘弁してくださいよ。本文にDarlingに当たることばがどこにもないことは百も承知でも女房が夫に使う呼びかけ「あなた」をYouにするわけにもいかないし、日本の読者に滑稽に聞こえてもDarlingに訳したいんだ。許してくれ。 私はここで大爆笑!そうだよね、Darlingなんて、日本語にはない言葉「良かった、同じように考えてる人がいて」と独りごち、胸を撫で下ろしたのだ。それよりも、何ゆえか、ここ最近は本を頻繁に買い求め、未だに手付かずの本が数冊残っているのにも関わらず、1冊2冊と読み終えた物が積まれて行くと妙に落ち着きがなくなり、焦燥感にかられる。自分が自分であるために、本は私を常に均衡に保っていてくれる。そのいつ崩れるかもわからぬ、不安定さに私は自分が今生きているのだとただ、感じたいだけに「本」というものに拠り所を見つけたのかも知れない。 最後はちょっと純文学風に書いてみた