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GINZA BE☆SEE

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長尾さん

【PCオレンジのパソコンよもやま話 vol.6】

パソコンを使う上でもう一度見直してみたいトコロ

text= TAKUYA NAGAO
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 IBMが「脱Microsoft PC」と称して2009年までに10億台のパソコンを提供する計画を発表したそうです。
 ますますパソコンの行く先が楽しみですね。とはいえ、一般の人たちにはまるで関係ない話ですが。今のところは。


 さて今回は、パソコンを使う上でのちょっとだけ使い勝手を上げようというお話です。


■マウスという道具を見つめなおす

 パソコン自体は仕事や趣味をこなすための単なる道具でしかない、というお話を以前しました。
 そして、どうせパソコンを道具として存分に使うのであれば、ストレスなく、仕事や趣味に没頭したいところです。
 そのために使っているものといえば、マウスとキーボードです。
 ノートパソコンの場合は、タッチパッドやトラックポイントですね。
 今回は、そのマウスに焦点を当ててお話いたします。

 さてそのマウスですが、みなさんはどんなマウスを使っているでしょうか?
 パソコンを購入した最初から付属していたマウスをそのまま使っているでしょうか?

 実際のところ、付属のマウスをそのまま使っている人がほとんどだと思いますが、それは私からすれば非常に残念な事です。
 とはいえ私の場合、仕事で使っているパソコンは自作パソコンなので、マウスは別途購入せざるを得ないためそれなりにマウス選びの知識が付いていて当然かもしれません。
 仕事柄出張サポートでお客様のところに行くと、付属のマウスをそのまま使っている人たちばかりで、とても残念に思いますが、特にそれを声高に注意喚起することはありません。

 ただこちらのコラムでは、敢えて声高にマウスの重要性を訴えたいと思いますよ。


■マウスには大きくわけで3種類ある

 決してMacの1ボタンマウスのお話ではありません。
 通常のウィンドウズパソコンのマウスのお話です。(Macでも共通するお話ですからご安心ください)

 さて、3種類あるマウスとは以下の事です。
・ボールマウス
・光学式マウス
・レーザーマウス

 ボールマウスはご存知のように、昔よく使われていたもので、しばらく使っていると内部に埃がたっぷり溜まってしまい、綿棒で掃除するのが大変だった、あのマウスです。
 昔はボールマウスしか選択肢が無かったため、私も長く使っていました。
 長く使うと「人は慣れる動物」であるがゆえに、ボールマウスの方が使いやすいと思ったりします。

 「自分はボールマウスの方が光学式マウスより使いやすい」と思っている人もいるでしょう。

 実はこれにも落とし穴があります。
 それは、ボールマウスが光学式マウスに切り替わる過渡期にある種の弊害がありました。
 光学式マウスの出始めの頃は、メーカーとしてはボールマウスのように埃が溜まる構造ではないため、故障修理のような手間を省くことができることもあり、すぐに光学式マウスに飛びつきました。
 そしてその頃の光学式マウスは非常に出来が悪かったのです。

 まず、マウスカーソルがあちこちに飛びまくる症状や、ボールがない分マウス自体の質量が無いため軽すぎて逆に使いにくいといった不満も多かったようです。

 その後、だんだん光学式マウスの性能も上がってきて、今ではずいぶん使いやすくなっています。重量もさまざまで敢えて重量を重くした商品もあります。
 ただし、ボールマウスにはボールマウスの、光学式マウスには光学式マウスの得手不得手というものがあります。
 実は、光学式マウスはガラスのように光沢があって模様がまったく無い物質に非常に弱い特質があります。つまりピカピカの単色のテーブルの上などで使っていると、マウスカーソルが飛んでしまう現象が起こってしまうのです。


■レーザーマウスの出現

 光学式マウスは、ボールマウスのように掃除をしなくてもいいという大きな利点から瞬く間に広まりましたが、ピカピカした表面の机に弱いなどの弱点がありました。
 そこで出現したのがレーザーマウスです。

 パソコンショップの店頭で確認すると分かりますが、ボールマウス、光学式マウス、レーザーマウスと3種類が別コーナーに陳列され、たくさんのマウスが売られています。
 実を言うと、レーザーマウスも実は光学式の一種です。
 ただ仕組みが違い、光を使って読み取っている点が同じで光学式と言えなくもないですが、レーザーマウスはその名のとおりレーザービームで読み取りを行っています。
 これまでの光学式のように、LEDの光をレンズを通してセンサーで読み取る仕組みに比べて、格段に読み取り解像度が高くなっています。
 分かりやすく言うと、より繊細な操作ができるようになっているわけです。

 ずっとボールマウスを使ってきて、光学式の変な挙動にうんざりしていた私は、このレーザーマウスに出会っていっぺんに惚れ込んでしまったのです。

 仕事柄、写真の加工やグラフィック関係の作業も行うため、レーザーマウスの操作性は、別世界の使いやすさに感じました。今では手放せないアイテムです。


■とはいえ自分にあったものを探すのが吉

 今回はマウスを例にとってお話しましたが、マウスに代わる入出力デバイスにトラックボールというものがあります。トラックボールでなければ自分はまともにパソコンで作業ができない、それくらいトラックボールは使いやすいんだ、と訴える人たちもいます。
 中には、マウスは一向に慣れる事ができない、ノートパソコンのトラックパッドのようなものは売っていないか?というお客様もいました。

 マウスにしてもそうです。どんなにレーザーマウスが良いと訴えても、ボールマウスのボールが転がる感触が好きなんだ(そして内部の掃除も好きなんだ)、という人もいるでしょう。

 つまり好き好きで選んでいいものなのです。

 そして、好き好きで選ぶべきだと思います。

 その為には、今使っている道具を疑ってみる、という意識が、現在のパソコン環境を一段階上に上げることができるきっかけになり得るのです。


■きっとあるだろう、と思うものはきっとある

 パソコンの世界で私がよく感じることはこの事です。
 きっとこういう機能はあるんじゃないだろうか?と思ってよく探してみると、実際にそういう機能がずっと以前から搭載されている、といった事が多々あります。
 きっとこういう商品はあるだろう、と思って探すと、あったりします。
 それは先人たちが開拓した未来であり、現在の私たちが気づかないほど、隅々まで(ニッチな産業が)行き届いている、ということがあるのです。

 マウスであれば、しょっちゅうボールに埃が溜まってうまく動かないけれど、とりあえず仕事ができるから気にしない。キーボードであれば、キーを入力するときにカチカチする音がうっとおしいと思っているけれど、とりあえず仕事ができるから気にしない。マウスパッドも貰い物で角がなんかめくれてきてたまにマウスの移動で引っかかるけど、とりあえず仕事ができるから気にしない。

 書きやすいボールペンや消しやすい消しゴムを捜しまわる人はいるのに、なぜマウスにお金をかけないのでしょうか?
 

 マウスパッドだって実はものすごく奥の深い世界で、ガラス製から強化プラスチック製などさまざまな種類があります。ゲーミングマウスパッドと言われるゲーム向けのマウスパッドなんかもあります。
 キーボードも1000円のものから、3万円くらいのものまで、さまざまなキーストローク(キーを押したときの深さの感触)の違いやキータッチの反発力の違いなど様々な種類があります。

 マウスとキーボード、こういった一番身近で一番手に触れるツールのほうに、もうちょっとお金をかけて、ストレスの無いパソコン生活を送ることを検討してみてもいいんではないでしょうか?

 レーザーマウスもずいぶんこなれてきて安いものであれば、2000円前後からあります。ただあんまり安物を買っても安物買いの銭失いになりかねないので、ちょっといいマウス、自分の手に馴染むマウスを探してみるのも一考です。


 何を選んだらいいかわからない、といった時は、一言お声をおかけください。
 
 
文/長尾卓哉(ながお・たくや)
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■長尾卓哉プロフィール

岐阜県生まれ。パソコンをはじめ、写真・CG製作・料理・マジック・演劇・教育など多彩な才能を持つマルチ・タレント。子供から高齢者まで、どんな人にも使いやすいパソコン環境を世の中に構築していくことを志し、(有)PCオレンジを設立。パソコントラブルの出張サポートを中心に、人々にパソコン・ワールドを優しく説いていく活動を続けている。

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◆代表取締役 長尾 卓哉(ナガオ タクヤ)
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■Heiz度70(内訳:キ度100・TQ度100・BQ度70・銀座度0・EDGE度80)

私の使っているノートのマウスはちょっと小さくて動きが悪い。デスクトップのキーボードもちょっと反応が鈍い。長尾さんに相談するかな・・・(編集部)

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