9. 3/1UP9.濡れているとはいえ、指では感じ方が違います。 入り口付近で刺激されても、おあずけを食らったようで焦れてしまいます。 「ん!」 無意識にお尻を突き出しても、指の長さは変わりません。 「・・違う、もっと」 アヤが呟くと志信さんがアヤの自身を撫でました。 「あの!」 「なんだ?お願いか?」 「この・・」 アヤの腰が震えます。 いつもとは違う前戯に自身が先走ります、これでは股間が濡れるばかりです。 「いや、こんなのは」 「どうした」 志信さんがわざと焦らしているのはわかっています、アヤが声を出すように仕組んでいるのです。 「アヤ、どうなんだ」 志信さんの手はアヤのおへそをなぞって、胸元へ。 感じている乳首が志信さんに訴えています。 「志信さん!」 アヤが叫んでも、志信さんは入り口を濡らしたまま。 「も、いや・・」 アヤの体が崩れます、志信さんの指をくわえたまま、しなだれてしまいます。 上気した肌が、うっすら汗をかいて。 志信さんを睨みつけます。 「弄ぶなら、ほかを当たってください」 荒い息を吐きながら、「声を出さないように教えたくせに」 ぐいっと志信さんのベルトを外すと、 「何を今更!あなたにしか聞えないように、・・」 志信さんの自身に触れようとしたら、とん、と横倒しにされました。 「教育の行き届いた体になったな」 志信さんがシャツを脱ぎます。 「アヤ。足を開きなさい」 「誰が」 膝を立てて抵抗するアヤですが。 志信さんの指がアヤの肌に触れると、まるで電気が走ったようにびくんと震ええます。 「アヤ?」 「早く・・・もっと触れてください」 ゆっくり足を伸ばします。 「こんなに焦らして、もう離しませんよ?」 涙目で志信さんを見上げます。 「こっちも窮屈ではじけそうだ。きっちり受け止めろよ」 志信さんが自身をぐいっとねじ込みました。 「!!」 両手で口を押さえて声を殺すアヤ。 「・・ん!」 それでこぼれてしまう声を拾うように、志信さんがアヤの胸元を撫でます。 「や、そこは」 感じている乳首を指で刺激すると、アヤの体が反ります。 ぐんと反るおかげで抱きやすくなった腰。 そのラインをゆっくりと撫であげながら乳首をいじると、たまらずにアヤが締めて来ました。 「きつい、アヤ」 志信さんが呻くと、 「や、そこじゃなくて・・志信さん!」 乳首も感じるのですが、破裂しそうな自身を触ってほしいのです。 「ここ、ここが」 自分で触れようかと手を伸ばしますが、 「アヤ、こんなに感じているのか」 アヤの睾丸を揉むと自身がびくびくと震えます。 「いやだ、もう!」 そうじゃない、そこじゃない。 言いたくても震えが先に、きます。 ぞくぞくするほど感じてしまうのです。 「やめてくださ・・!」絶叫とともに、力が抜けます。 アヤの放った精液が志信さんを濡らして、滴り落ちてきます。 はあはあ、と荒い息を吐くアヤに、 「ここからだろう?」 志信さんが、ぐっと押し込んできました。 「あ!」 のけぞる体を抱き締めて、志信さんがアヤを小刻みに揺らします。 「もっと揺れなさい」 志信さんが囁きます。 力の入らないアヤは、志信さんの動きに反応するのが精一杯。 突上げる腰に、押されるばかりです。 「・・アヤ」 いきなり動きを止めると、ぐぐっと腰をねじります。 「・・!」 アヤが苦しそうな表情に。 喉元まで突き刺さるようなこの感じ。 「慣れた角度では、面白くないだろう?まだまだ知らないことがあるんだ」 アヤは、つまさきが痺れたような感覚。 「止めないで、」 「私を満足させてみなさい」 志信さんが再び突上げます、アヤがいつもとは違う角度の攻めに声を上げました。 「アヤ」 志信さんが呼びます、その声が耳に届きません。 自分の声の大きさに恥かしくなりそう。 でも、止まりません。 股間の擦れる感じも違う、腿に当たる志信さんの体温が熱い。 がくがくと体を震わせながら、啼き続けるアヤに志信さんが大きく揺れました。 放たれた精液がアヤの奥からにじみ出ると、志信さんがアヤの頬にキスをしました。 「あなたは、・・無茶ばかりする」 アヤが唇を尖らせます。 「壊れたらどうしてくれますか」 「壊さないように、十分気を使っているが」 ふふ・と微笑む志信さんに負けそうです。 「嘘だ。そのうちおかしくなる」 「そのときは、私も壊れているだろうね」 志信さんはアヤを抱き締めました。 「アヤといると、尽きないものを感じてしまう。無茶はしないよ、感じたいだけだ」 一台のベンツが門の前で急停車しました。 「何事だ、帰ってくるときは静かにしろよ」 門の番をしていた舎弟がベンツのドアを開けると、ごろんと若者が倒れて来ました。 「おまえ!・・どうしたんだ、これは」 若者は極西会の下っ端です。 「街でいざこざがあったんです。俺が見つけたときは、もうこんな状態で」 腕を刺された若者は、傷の痛みよりも、刺されたショックからかなり興奮気味になっていました。 「紀章さんを呼んでくれ、話があるんだ!」 「そのまえに怪我の手当てだろう、」 落ち着け、と肩を叩いてゆっくりと歩かせます。 「で、誰にやられたんだ」 「あいつらですよ、あいつら!看板をあげた誠信会!」 その名前に、集まっていた舎弟たちが息を呑みました。 「どういうことだ」 「うちのシマの店を荒らしていたんで、注意したんですよ。 そうしたら、やつらはナイフを振り回してきまして。 俺もここで出すわけにはいかない、街中での騒動は極力避けたい。 そう思ったのに、あいつらはチンピラですよ、ヤクザじゃない。 素人考えだから喧嘩の仕方をしらない。 あいつらは、この街を骨の髄までしゃぶりつくすつもりですよ」 「うちのものに手を出したか」 若頭の紀章が聞いていました。 「手を出したものが、攻め込まれる。これがヤクザの流儀だ」 10話へ~。10話です。 |