真夏と果実 25 その目も欲しい。
全力で泳ぎきってプールから上がれないみたいな・・。くしゃくしゃのシーツと隣で寝ている・汗が浮かんだ冬至の首元を交互に見て。起きようとしたら腰から下が重くて。「なん・・?」じっとりと汗をかいていたみたいです。喉も渇きました。でもすぐに動けません、困りましたね・・。「はあ・・。」諦めて枕に髪を沈めます。「ん?真夏ちゃ・・?」冬至が目を覚ましました・・。「おなかすいた?今何時?」「んっ・・どこだ?携帯・・。」二人とも、のそのそと動き始めました。冬至がパンツをはいて、ぺたぺたとはだしでキッチンへ向かいます。「ふわーーー!真夏ちゃん。なんか食べる?」伸びをしています・・。「いいよ、冬至。俺もう帰るわ・・。」「へ?なんで?」冬至のほうを見ないように見ないように・・シャツの乱れを直してパンツをはきます・・。その様子をじーっと冬至は見ています。「もう・・こんな時間だし。明日も学校あるし。」「んー?」ぺたぺたぺた、と足音をさせて冬至がまなつの目の前にしゃがみこみました。「よく・なかったの?まなつちゃん。」「!そうじゃなくて!」「ねえ。どうして俺を見ないの、さっきから・・。」冬至が真夏の頬をそっと撫でます。「あのさ・。俺は、。・・男に抱かれたの初めてなの!」「うん。」「うんって・・。」「で?よくなかったの?まなつちゃん。」真夏のおでこの汗をするっとぬぐいます。「そうじゃなくて・・。ああもう。なんて・・。」「いーよ。」「え・・?」「俺もさあ。初めてなのよ、男抱いたの。」「嘘だ・・。」真夏が冬至をじっと見ました・・。「なんで?上手かったから?あらそう?」「!」「まーなつちゃん!俺。好きよ?真夏ちゃん。」ぎゅっと抱きしめられて真夏は苦しいです。「なんで・・。」「なんでかなあ?んー・いいにおいだから?」