どうしてもしたいこと

確か、自分が大学2年の頃、兄の友人が家に来て
ワイワイガヤガヤと話していました

話のなかで、兄が「じゃあ、来週にしようか・・・」とか言ったことに対し
その友人が

「来週か・・・、実はメキシコに行くからダメなんだ!、ゴメン」

と言う声が聞こえてきました

聞き耳を立てていたのではないですが

「来週はメキシコ!!」

何気なく聞こえてきたその言葉が、強烈に僕の頭を打ちました!!

今ここにいるあの人が、来週メキシコに行く!?
兄の友人として、いつも遊んでくれていたあの人が???
なんだかすごく大きなことのように感じたことを覚えています

もうずいぶん昔の話ですが、来週からメキシコオリンピックが始まることは
毎日大きなニュースで報道されていました

東京オリンピックが終わり、その次の開催地はメキシコシティー
1968年の時の話です

この話がきっかけで、大学生だった私の中に
漠然とした将来の目標というか夢のようなものが
フツフツと湧き上がってきたことを覚えています

そうだ!世界を相手にする仕事をするんだ!
いつかは世界を舞台にした仕事がしたい!!

その3年後、大学を終え、就職したのが旅行会社でした
そして、海外旅行部門に配属され、その年の夏からお客さまと一緒に
海外へ行くことが私の仕事になりました

社会人一年目で、念願の海外旅行に何度も出かけることができ
夢が夢でなくなったことを肌で感じました

更に、旅行の仕事をしていて、お客様と直接、接することになり
自分と同じような感動、感激、を体感しているお客様を
大勢見させていただき、この仕事の素晴らしさを
実感したことも大きな収穫だったと思います

映画で見たあこがれの場所、テレビで報道されている場所
小さいときから行ってみたいと思っていた場所を
目の前にした時の感動

当時の私の担当は、今でも珍しいスポーツアクティビティの専門部署
特に海外の有名なスキー場へお客様をお連れするための
企画、ツアー造り、広告宣伝、募集、プロスキーヤーとの交渉などなど
大好きだったスキーが仕事になり、しかもあこがれの海外の有名なスキー場が
僕の仕事場!

一年を通して、ずーっとスキーのことばかりを考えいるのが僕の仕事でした
学生時代に一緒に滑った仲間たちからも、うらやまれるような生活が
社会人一年目から始まりました

そして仕事を通して僕の目も、日増しに栄養を吸収し
広く世界を見ることができるようになった気がします

スキーだけでなく、世界中のありとあらゆる場所で出会った人々
世界にはこんなにもたくさんの人がいて
話し合えば、こんなにも理解しあえるんだということを
肌で体験し、感動したことが
のちのちの僕の人生に大きな影響を与えました

7年半後、ひょんなことがきっかけで旅行の仕事を離れ
コンピュータの世界に身を転じることにしました

今度はビジネスマンとして世界を渡り歩くことになりました
そうすると、今までとはまた違ったかたちで
世界中の人々と接することになり
さらに自分の視野が広がった気がしました

本当にいろいろな人がいるんだ!
毎日痛感していた気がします

そして今までに感じた
感動や、感激体験は実際に行って
触れてみないことには
わからないということを痛感しました

日本人の日本人による日本人だけの団体旅行をしていたのでは
なかなか現地の人と語りあったり、触れ合ったり
理解しあったりすることは難しい

これも痛感しました

旅行は、人生観をも変えてしまうほどのインパクトを持っていると思います

一人でも多くの人に、私が感じた感動や感激体験をしていただきたい
世界の人に日本人を知ってもらい、われわれも世界の人を知る
この小さな小さな積み重ねが、世界の相互理解の礎となるはずです

世界にはこんなにも多くの人種がいることや
歴史・文化・宗教・食生活・人生観・職業など
ありとあらゆる種類の人々が集まっているのが
この地球です

地球の大きさを、是非肌で感じてもらいたい
そうすることによって、改めて日本の良さも知ることができるし
また世界にはもっと素晴らしい人やことやモノもあることも
知ることができます

どうか、忘れがたい、思い出に残る旅行を
一人でも多くの方にしていただきますよう
心から願っています

どうぞ良いご旅行を


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