ハナヤマ 15ゲーム 1050円
【8/13am9:59迄ポイント3倍】【Joshin webはネット通販1位(アフターサービスランキング)/日経ビジネス誌2012】ウッディシリーズ 木製 15ゲーム 【税込】 ハナヤマ [モクセイ15ゲーム]【返品種別B】購入時期:不明購入場所:どこかのLOFTハノイの塔に続き、木製パズル第2弾です。これも有名なパズル「15ゲーム」です:いつ購入したのかは不明です(おそらく学生時代?)。値札が付いていたので、ロフトで1050円(税込)で購入したのは分かりました:中身はこんな感じ:ピース1つ1つが丁寧に作られています。右下隅のピースを外したこの状態で遊びます(状態1):空いているスペースに、上下左右のピースをスライドさせていき、目標の配置に並べ替えます。例えば、こんな感じにピースをバラバラの配置にして(状態2)、ピースをスライドさせていき状態1に戻れたら成功!!:ここで気をつけなければならないのは、ピースを箱から出してバラバラにして入れ直した場合、最終的に下のような状態(状態3)になることがあることです:ジツは、この状態から状態1に戻すことは出来ません!!1878年、アメリカのパズル作家サム・ロイドは、14と15を入れ替えた状態(状態3)から、もとの配置(状態1)に戻すという問題に1000ドルの懸賞金をかけて発表し、このパズルはバカ売れしたそうです…。もちろんそれは不可能なので、ロイドが懸賞金を支払うことはありませんでした。状態3から状態1に戻せないこを、対称群と不変量を用いて証明してみましょう。※ここから話しがやや(かなり?)難しくなります。15ゲームのピースの状態を、スペースにも数字16を対応させて、16次対称群の元とみなします。例えば状態1は、単位元(恒等置換)、状態2は、1~16を(14,6,3,15,1,7,16,10,4,11,8,12,2,9,5,13)に換える置換とみなします。よく知られているように、置換は有限個の互換(2つ数字を交換する)の積で表わされます。さらに置換が互換の積で2通りに表示されたとき、その表示に現れた互換の個数が、偶数であるか奇数であるかは、もとの置換によって決まり、互換の選び方によりません。そこで、偶数個の互換の積で表わされる置換を偶置換、奇数個の互換の積で表わされる置換を奇置換と呼びます。例えば、状態1は偶置換、状態3は奇置換です。さらに、置換σの符号sgn(σ)を、偶置換に対しては+1、奇置換に対しては-1と定めます。ここで、15ゲームの各状態σに対し、次のような値αを定義します:スペースがi行j列にあるとき、α(σ)=(-1)i+j・sgn(σ)例えば状態2は奇置換で、スペースが2行3列にあるので、α(σ)=(-1)2+3・(-1)=1です。状態2から例えば「8」を上のスペースに移動すると、「8」と「16」を入れ換えたので偶置換になり、スペースが3行3列に移動したので、α(σ)=(-1)3+3・(+1)=1となり、αは値を変えません。ピースをスライドさせると、「16」と何かの数字が互換されsgnの符合が変わり、同時にスペースの位置が変わることで(-1)i+jの符号が変わるので、αの値は変わらないことが分かります。ここで、状態3については、α(σ)=(-1)4+4・(-1)=-1であるので、ピースのスライドを繰り返して状態3には出来ない、逆に言うと、状態3から状態1には戻せないことが分かりました。最後に、私が15ゲームを初めて知ったのは小学生の頃、「初代ファイナルファンタジー」のミニゲームでした:参考文献:今井淳、寺尾宏明、中村博昭『不変量とはなにか/現代数学のこころ』講談社ブルーバックス