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2007.10.10
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カテゴリ:国政・経済・法律
第62回国体秋田わか杉国体が閉幕した。地元秋田は天皇杯皇后杯を獲得。大会は成功だったという。まずは、関係者の皆様ご苦労様でした。一大イベントの終了に衷心から敬意を表したい。

秋田県知事はさっそく国体の成功を宣言したという。

ところで、いつも思う。国体の成功とは、何を言うのだろう。記録が出たことか、開催県の成績が良いことか、受け入れ体制のスムーズさか、あるいは地元が享受した経済効果か。

反語的に問うが、成功でない国体とは、あったのだろうか。警察筋なら山形国体のあの珍事をもって警備上の不手際、と見るのかも知れないが。そういう個別的事象を別にすれば、主催者側の立場は開催すれば成功、なのだろう。不成功とは言えないだろうし、不成功になるはずがない。なぜなら「作られた儀式」「与えられた感動」になっているから、だ。

県民の幅広い素直な感動を持って支えられた成功、とは言えないし、おそらくほとんどの人がそんな共感はないだろう。もっとも参加者は熱心だとは思うが、各競技のナショナル大会とは別に、あえて都道府県主催で各種競技が一同に開催される形式の国体でなければならない、という存在意義は薄いのではないか。

かりに各種競技を一斉に同一地域で行うことに何某かの意義があるとしても、何も毎年県を変えてやる必然性もない。競技施設の整った都市部でやればいい。選手団の受け入れ体制が課題などと言うかも知れないが、地方都市より都会の方が遙かに宿泊受け入れ能力が高い。

戦後の民意高揚の場という国民的使命は既に終わった。これを躍起になって否定する人はいまい。むしろ、地方財政の身の丈を越えた支出を強いている面が重大だ。70年代頃までは、それでも体育館や道路などの社会資本が整備されるから、という弾みとしての意味もあったろう。

しかし、今となっては、自治体の体育施設は本当にどれだけ必要だったのか、と感じる。2001年に開催した宮城が全市町村で何らかの競技を開催としたのは、長い目で見て適切な判断だったか。

一時期財界の有識者も国体廃止論を唱え、確か連合も同調したように思う。しかし化け物のように生きながらえているのは、言い方は悪いが、公的財源を使った政治的パーティーとしての楽しさがあるから、だ。国体がなぜ終わらないのかを政治学的に分析するのも一興かもしれないが、例えば医療費抑制と圧力団体などの政治過程と異なり、実は底が浅い話で学究の対象にもならないような気がする。

底が浅いというのは、競技団体の組織上層部が中央地方の政治体制そのものと骨がらみになっていて、国体強化費などの資金投入や施設新築を欲し、また経済界も公共投資などある程度の特需を狙う。行政トップは政治的熱狂の主役として成功を誇示できる。輪番制だから、ウチは遠慮するとも言いにくい。基本的には自治体の出費だから、誰も文句は言わない。たぶんそれだけの話だと思うからだ。

近年では国体という儀式を維持するために、最近は県民総参加、とか、手作りのもてなし、などの美名に走る。だけど、県民参加や手作りの実践の場や達成感を得る場が国体である必要もない。

思い切って見直すのが真の政治家じゃないか。福島のFIS問題は、行政内部の特定の者の見込み誤りに帰するような報道もあるが、少なくとも背景には競技団体の持つ本質的な「非経済性」が横たわっている。有り体に言えば、公金で潤おうとする性向だ。だから政治家も結びつきやすい。競技者のためを考えていない幹部が、残念ながらあちこちの競技団体に少なからずいらっっしゃる。

スポーツの美名をダシにした公金使いの政治ショー。ちょっと悪く言い過ぎか。悪い面だけ一方的に強調してしまった。

とにかく、わか杉国体に携わった多数の皆さん、ご苦労様でした(これは本心です)。





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最終更新日  2007.10.10 06:34:31
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