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2008.02.04
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カテゴリ:東北
北海道と東北は多くの名力士を輩出してきた。

まずは谷風梶之助。寛延3年(1750年)宮城郡霞目村の農民金子弥右衛門の子の与四郎として生まれる。母は名取郡袋原の出。17歳で仙台出身の関ノ戸億右衛門に見いだされ、後に伊勢ノ海部屋に属す。最初は秀ノ山と名乗り、明和6年(1769年)に達ケ関(伊達関)森右衛門で江戸相撲の初土俵。安永5年(1776年)谷風梶之助に改名。安永10年に当時最高位の大関に昇進。寛政元年(1789年)にはライバル大関の小野川喜三郎とともに横綱の免許を与えられた。寛政7年(1795年)感冒のため現役のままで病没。なお、横綱については明石志賀之助を初代とする説もあり、谷風は4代目ともされる。

谷風の江戸相撲は通算258勝14敗、引き分け16、預かり16、無勝負5、と圧倒的な勝率であった。

この谷風の出自には異説もある。秋田の鹿角郡小坂の余路米の中村家に生まれたとする。明和年間の大凶作で母子が家を出て盛岡を経て霞目に再嫁した。このときの子が谷風だというのである。

さて大横綱となった谷風梶之助の名を最初に名乗ったのは、鈴木善十郎という人物で、元禄7年(1694年)磐城国刈田郡宮村に生まれた。江戸相撲で大関を倒し、大坂でも活躍。讃州高松藩のお抱え力士となったので讃州谷風とも呼ばれる。この初代谷風は、9年間一度も負けない強さを見せたが、紀州藩お抱えの八角楯之助に京都二条河原で敗れる。相手の八角は立ち会いで谷風をじらす戦法をとっており、「待った」の元祖とされたという。初代谷風の顕彰碑は白石城跡にある。

初代谷風よりさらに半世紀ほど前、宝永年間か正徳年間に没した谷風丹右衛門がいる。羽州鶴岡の五日町に生まれ、本名福山五郎吉。最初は月之峰を名乗り、やがて谷風丹右衛門と称する。庄内藩領内を手初めに諸国をめぐり、西国にわたっても谷風にかなう者はなかった。当時の相撲は、投げ殺しなどの荒技が残っていたが、ちょうど「土俵」が登場した頃で、丹右衛門は相撲改革を意識し、持ち出しや吊り出しなど、相手に危害を与えない技を本分としたという。成績などの記録は残っていないが、庄内の相撲関係書『大泉金剛記』によると、徳川将軍家から日本一を意味する称号を授かったという。

以上の3人の「谷風」のほかに、大力士として丸山権太左衛門がいる。正徳3年(1713年)登米郡中津山(登米市米山町中津山字城内)に、領主大立目氏の家老芳賀楽右衛門の子銀太夫として生まれる。銀太夫は仙台藩主伊達吉村に随行して江戸に向かい、黒川郡出身の七ツ森折右衛門に入門。最初は技も全く知らなかったが怪力を発揮し、享保17年(1732年)丸山権太左衛門の四股名で大関になる。大坂、京都でも人気を博した。寛延2年(1749年)長崎巡業の際筑後柳川で疫病にかかり現役のまま長崎で病没。18年間の土俵生活で負けたのはたった2回だけという。

この丸山が相撲界の元締め吉田司家から横綱免許をもらったとする伝承もあり、さきの明石志賀之助を初代とする伝説などから、明石を初代、丸山を第3代、谷風が第4代とする説がある。

さて、東北の横綱は何人いるだろうか。後掲書の整理によると、
----------
青森 6
岩手 1
宮城 1
秋田 1
山形 1
福島 なし
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ということだ。山形は柏戸、岩手は宮城山、秋田は照国、だろうか。

宮城山は明治28年一関市山ノ目の出身。最初は岩手川の四股名で後に宮城山に改名。大正11年に大坂相撲最後の横綱になる。

照国は湯沢市(旧雄勝町)出身、昭和14年新入幕の後最年少で横綱に昇進。

宮城は谷風なのだろうが、一般には宮城出身としては秀の山雷五郎、大砲万右エ門も挙げられているようだ。

王国青森県は、鏡里、若乃花 (初代)、栃ノ海、若乃花 (2代)、隆の里、旭富士という顔ぶれのようだ。さすがだ。

■関連する過去の記事
 名門二所ノ関と東北(08年2月3日)

■参考:伊藤孝博『東北ふしぎ探訪』無明舎出版、2007年 978-4-89544-466-8





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最終更新日  2008.02.04 06:34:50
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