カテゴリ:宮城
仙台空港のメインであるB滑走路は、東西方向に伸びているが、貞山堀と隣り合わせた滑走路の東端には、黄色で「27」と数字が書いているのが見える。
この数字は滑走路の角度(方角)を示しており、真北方向を360度、真南方向を180度として、10度単位の整数で記す決まりである。つまり、仙台B滑走路の東端には、真西方向(270度)を示す27が、また内陸側の滑走路西端には、真東方向を示す09がペイントされている。 一般に滑走路は、離着陸時(特に減速する着陸の際)の横風を極力避ける配置がなされる。冬には大陸から北西の季節風が出るので、西日本では北風に、東日本では西風を受けることになる。このほか、海沿いだと陸風、海風を考慮しなければならない。 このため、日本の空港は、北西から南東方向への滑走路が多く、成田や羽田は16/34の方角となっている。東北の仙台、庄内、などは季節風と海風を考慮して、海岸線と直角に配置されているということだ。 秋田 AXT 2500 10/28 山形 GAJ 2000 01/19 仙台 SDJ 3000 09/27 新潟 KIJ 2500 10/28 青森 AOJ 3000 06/24 大館能代 ONJ 2000 11/29 花巻 HNA 2500 02/20 庄内 SYO 2000 09/27 福島 FKS 2500 01/19 三沢飛行場(米軍) MSJ 3050 10/28 (空港コード、主滑走路の長さと方角) 内陸部の山形、花巻、福島は、南北方向である。地図で見れば垂直に伸びた形。海沿いの、秋田、仙台、新潟、庄内、三沢は東西方向のようだ。 飛行機は基本的に、揚力を得るため向かい風に向かって離発着するのだが、周囲の山地を避けたり、住宅地の騒音対策、近隣の他空港の管制との関係、さらには離陸空港からなるべく直線になるように着陸するなど、さまざまな判断があるようだ。 さて、仙台空港の場合は西からの風の日が多いと思われ、とすると基本的には27方向(海側から山側へ)の離着陸となる。海風の出る夏場などは別の配慮があるだろうが。27方向が優先されるのは、計器着陸を可能にするILSがこの方向でだけ対応していることと関係もあるようだ。霧も多い空港だし。 ■関連する過去の記事 仙台空港は日本三大「悪気流」空港だったのね(05年11月17日) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2015.10.04 20:40:18
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