花總まりFirstConsert~Especially For You~
花總まりさんと言えば宝塚で娘役トップスターを12年という異例の長さで務めたキングオブ娘役。私が彼女を知ったのは・・・確か、私が宝塚にはまるきっかけになった宙組「エリザベート」のDVDだ。演劇が好きになり始めた頃で、宝塚のDVDでも観てみるか、え?何パターンもあるなぁ。じゃぁこの前テレビに出ていた姿月あさとさんって人のにしてみよう。・・・そして、私のヅカライフが始まったのだった(笑)(エリザベートもすぐに全種類集めた。)姿月あさとさんにはまった時にはすでに彼女は退団していた。しかし相手役の花總まりさんはまだ在団していて、私が初めて舞台で観たのは宙組「ファントム」。これも見事にはまった。特筆すべきはあのたたずまい。美しさ、はかなさ、かわいらしさ、どれをとっても完璧なのだ。異論はあるかもしれない。でも、客観的に観て、彼女ほど宝塚の娘役としてぴったりはまる人はいない。特別歌がうまいわけでもダンスがうまいわけでもないのに、その存在感は他の誰とも比べようがない。色々言う人もいるが、12年という長いトップ生活は、やはり彼女を越すほどの娘役はなかなかいなかったからだと思う。長かったとは言え、突然の退団。サヨナラのディナーショーも何もない。そして退団後選んだ道は、コンビである和央ようかさんのサポート。まだ花ちゃん舞台を観たかったのに、残念で仕方なかった。(花ちゃんと慣れ慣れしく呼ぶのもおこがましいが花ちゃんと呼ぶ。)久々に「ディートリッヒ」の舞台でピアフ役で復活した時はもちろん観に行った。その後、経緯は分からないが、想像と真逆の道を歩んだ二人。和央ようかさんは作曲家ワイルドホーンさんと結婚、花ちゃんは舞台に復帰。それぞれ好きな元ジェンヌさん。それぞれ幸せになってほしい。花ちゃんが舞台に復帰したことは本当に嬉しかった。モンテ・クリスト伯、レディ・ベス、モーツァルト!、そしてエリザベート・・・。宝塚でエリザベートを初演した女優が東宝でエリザベート。夢じゃないかと思った。エリザを観に行った時は、まさか、生きてるうちに花ちゃんのエリザを観られるとは本当に思っていなくて、心から感動したものだ。そして、やっと本題。彼女にとって初のコンサート。27日(土)の午後の部に行った。1曲目、カッチーニのアベマリアをしっとりと歌い上げて舞台上の階段から降りてきて、彼女はこう言った。「まつげが取れました。」まさかのジョブ。「私、まつげないとダメなんですー。」・・・大笑いその後宝塚時代の懐かしい曲のメドレーを、後のスクリーンに写真を写しながら熱唱。私が知る時代より前のものだったけれど、それ故にこんな曲があったのか、と興味深く聴いた。特に、「鳳凰伝」のトゥーランドットの歌は、ごく一部だったけど強烈だった。オペラの方は知っているのだけど、こう日本語で歌われるとダイレクトに来るな、と思った。で、これが噂のHANACHANGか~(笑)そしてゲストは・・・姿月あさとさん!!これまた、生きているうちに姿月・花總コンビの並びを観られるとは・・・夢じゃないだろうか。この二人のエリザベートにはまり、今日の私があるのだ。姿月さんのライブや芝居は結構前に頻繁に行っていたが、まさかこんな日が来るなんて。嬉しい。エクスカリバーもDVDで観た。ちょっとテレながら、笑いながら歌うずんこさんと、嬉しくてはしゃいでいるような花ちゃん。・・・至福一部最後は、初めてのCDにも入っているという花ちゃんが作詞した「道」。頭に残る、いい曲だった。二部の最初はダンスコーナー!!マジか!!演出・振付の平澤智さんとカッコイイダンスを披露してくれた。小道具の椅子、帽子をカッコ良く使ってのダンス。いや、もう10年くらいやってないからと言うけれど、手の動きがやっぱりバレエ的で綺麗。ま、息があがるのは仕方ないよね(笑)その後、バックバンドの演奏。サウンドオブミュージックのMy Favorite Things。なんと今回のドラムの東さんは、私の友人の友人である。ご縁を勝手に感じる。そしてミュージカル。生の舞台では決して観られない(^^;)ウエストサイドのI Feel PrettyやSingin' in the rainやレミゼのon my ownなど。本人も「だってこれは17,8歳の若い子が歌う曲で・・・そう、無理なんです。」と言うのでみんな爆笑。自虐ネタもふんだんに取り入れて笑いを取る。そしてもう一人のゲストは山崎育三郎さん。お話が面白くて面白くて、ずっと聴いていたかった。彼もおめでたいこと続きで何より一番のエピソードは、エリザのラスト、ルキーニが刺す時に、ルキーニは音が遅れて聞こえるので刺すタイミングがたまに遅かったりして、お花さまの「遅れたわよ」みたいな怒りを感じる、っていうのを面白おかしく話してくれた。この夏のエリザも、そのシーンを楽しみにしていよう。育三郎さんがモーツァルト!の何故愛せないの?を歌ってくれて思いだした。そう、私は、一昨年体調を崩してせっかく取っていた育三郎モーツァルトの舞台に行けなかったのだ泣く泣く諦めた帝劇S席13,500円のチケットまいっか。最後はレディベス。鳴り止まない拍手。アンコールは・・・エリザベートの「私だけに」。さすがに、最後の高音は歌わなかったが、これを歌ってくれると、やっぱり花總まりだ、と思う。最後はスタオベ。私は心からの拍手を送った。ああ。ゲスト、他の会は石丸幹二さん、井上芳雄さんだった。このお二人の話も聞いてみたかった。そして思う。彼女は、私と確か1歳しか違わないのだ。それであの可憐さ、かわいらしさ。もう年だわ、と最近思っていたけれど、もともと綺麗なもの、かわいものが好きなワタクシ、花ちゃんみたいに綺麗でいつまでも若々しい女性を目指してもいいんじゃないかと。目指すだけでそうなれはしないが、気持ちは持ち続けようと思ったのだ。だって、同じ人間で、あんなにも年齢を感じさせない人がいるんだもの。色々な意味で、とってもとっても感動したひとときだった。行って良かった