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暇人たかし

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2017.05.02
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カテゴリ:メール更新日記
最近、アル中なんじゃないかってくらい酒をあおっているので、行ってきた。

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「夜は短し歩けよ乙女」
原作は森見登美彦でもちろん読了済。監督は湯浅政明。
四畳半神話大系と地続きの作品だが、映画だとそれがハッキリと分かるように描かれていると思う。四畳半アニメが好きだった人は終始ニンマリすることうけあい。そして湯浅政明が監督する次の新作とどのような繋がりがあるのか、と想像してしまう場面もある(多分にファンサービスだろうが)。

さて、今作は一夜の物語である。とある黒髪の乙女が、知り合いの結婚式からさらなる酒を夜の街へ求めて繰り出し、下鴨の古本まつりに出かけ、大学の文化祭でゲリラ演劇に参加し、風邪の蔓延る京都を巡る、夜は短し歩けよ乙女である。歩いた先には何があるのか、それは映画を見よう。

とりわけ面白いのは個々に流れる時間の経過だ。時間とは感覚的には往々にして主観的だが、この作品の中では「おもちろい」ほど時間はゆっくりと流れ、「おもちろくない」ほど光陰矢の如し。出来事に対し興味を持ち積極的に関わるほど時間の密度が増し、諦めて絶望するほど空疎になる。ふーむ、でも楽しいことがあればあるほど時間ってのは早く過ぎていくのでは?
違うのだなこれが。何がと言われれば視点である。もし私が過去のことを振り返ったとき、おそらく五分あれば十分語り尽くすにはこと足りる。だけど、黒髪の乙女と先輩の出会いは一夜でないと語りあかせない。これは「運命」の物語だ。今をことさら肯定して、つまり結果を前提とするとき、過去はまったく必然となる。しかも自分が関心を持てば持つほど、直接的な原因のみならず間接的な原因も含みこむ。だから、季節感を無視しようが、相対的な時間を超越してようが、二人には関係ない。(あれ、これネタバレじゃね?)

でもまぁ、私の中には明らかに草臥れた爺さんが鼻くそをほじっていて、どうにも空疎でしかない今迄の人生を顧みると、音速で時間は過ぎ去ってしまうのである。







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最終更新日  2017.05.02 23:11:03



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