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テーマ:親子の法律関係(34)
カテゴリ:親子
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Q18.父子関係を証明するにはどうすればよいですか? ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ A18. 一.父子関係の証明 1.母子関係は、分娩の事実によって証明できますが、父子関係の証明は認知訴訟の中でも最も厄介な問題のひとつといえます。 2.父子関係の不存在は、比較的証明しやすいといえますが、父子関係の存在を血液型鑑定だけで100%証明する事は非常に困難です。 3.そこで、父と子との間に親子関係があるという事を一体、何によって証明するかが問題となります。 二.不貞の抗弁 1.戦前の判例では、厳格な立場をとっていて、 (1)子の懐胎可能な時期に、子の母と父とされる男性の間に性的関係があったこと (2)その時期に母が他の男性と性的関係を持たなかったこと の証明を要求していました。 2.たとえ、(1)が証明されても、「当時母が他の男性とも性的関係を持っていた」という抗弁を被告側が提出すると、そうでない事を原告側が証明できない限り敗訴してしまうことになります。 3.この被告側の抗弁を不貞の抗弁とか多数関係者の抗弁というふうに呼んでいます。 4.これでは、認知の訴えがあまりにも困難になるとの学説の批判を受けて、戦後、最高裁は戦前の判例を明確に変更しました。 5.すなわち、(2)の要件を、母と他の男性のとの性的な関係が明確にされていない事、と捉え,被告の方で母と他の男性との性的関係を明らかにすることを要求しました。 6.さらに、被告と子との間に血液型において父子関係が存在する蓋然性が認められること、を含めて父子関係が判定されるようになりました。 三.法医学鑑定 1.最近では、血液型のみならず、遺伝子レベルでの鑑定(DNA鑑定)の検査技術が進歩してきていますが、被告が採血を拒否すると、現行法上では、それを強制する手段がありません。 2.そこで、被告が採血を拒否した事案で、東京高判昭和57年6月30日(判タ478-119)では、鑑定結果が得られなくても、「科学的裏付け無しに親子関係が存在することが不相当であるということはできない」として、認知請求を認めました。 四.DNA鑑定 1.DNA鑑定による親子関係判定の精度は、100%とはいえないまでも、極めて高いといわれています。 2.今日では、短時間で結果が判明するし、費用も20~30万円程度で受けられるようです。 次回は親権について ・・・つづく ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 人気ブログランキングに参加しています。応援宜しくお願いします。 ポチッ! ![]() 人気blogランキングへ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 離婚・相続等の法律問題でお困りの方は↓ ![]() ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006.01.03 15:59:54
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