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テーマ:鉄道雑談(1505)
カテゴリ:鉄道
仕事の関係で小牧市・桃花台ニュータウンへ行って来ました。もちろんクルマですが、車窓には2006年9月末限りで廃止になった新交通システム桃花台線「ピーチライナー」の遺構が目に入ってきます。外から眺めるだけですが、廃線跡訪問をしてきました。
ピーチライナーは中央案内式ゴムタイヤ走行で運転台が4両編成の片方についているだけ(入れ替えのため後ろには簡易な運転台がありましたが)で小牧および桃花台東の両終端駅ではループ線を使って方向転換していました。 桃花台東ループ posted by (C)喜多山栄 写真のアングルでループ線を見るのは実は初めて。かつては日中20分おきに列車が通っていたわけですから、壮観だったことでしょう。 桃花台東駅跡 posted by (C)喜多山栄 終着駅、桃花台東駅は駅前のロータリーがバスの発着場になっていました。名古屋都市高速道路経由で名古屋・名鉄バスセンターへ向かう名鉄バスと小牧駅へ向かう「ピーチバス」(あおい交通)が発着しています。駅はシャッターが下ろされていますが解体工事が始まっているという雰囲気ではありません。 まあ、運営会社だった桃花台新交通(愛知県が筆頭株主の第3セクター)はすでに会社を解散し、清算手続きに入っているので、壊すとなればさらなる税金投入は避けられないでしょうね。 ピーチライナー高架橋(桃花台東付近) posted by (C)喜多山栄 愛知県の公式ウェブサイトでの発表(2008年2月14日)によると、愛知県は31億円以上の債権放棄を行うとのこと。要するに貸し倒れですな。 焦げ付いた出資金、貸付金は返ってきません。今後、施設解体となるとさらにお金はいるでしょう。県税を納めている納税者としては複雑な心境です。 上末駅跡 posted by (C)喜多山栄 趣味的にはきわめて面白く、乗って楽しい路線でした。しかし、沿線住民の流動が名鉄小牧線よりもJR中央本線に流れる傾向が強く、沿線の人口増も鈍かったという厳しい環境が“夢の新交通システム”を赤字ローカル線にしてしまった大きな要因であったことに違いありません。上飯田連絡線の開業の遅れも響きました。 当初の予想と実際の利用実績にかい離が生じ、経営に苦しんでいるニュータウン鉄道はここだけではないでしょう。中部圏でも磁気浮上式鉄道「リニモ」(愛知県が筆頭株主の愛知高速交通)、貨物線を旅客線化した「あおなみ線」(名古屋市が筆頭株主の名古屋臨海高速鉄道)が心配ですね。ピーチライナーの二の舞になってもらいたくはありません。がんばってほしいですね。 コミュニティ鉄道論 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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